平野神社 鳥居

平野神社は、京都では「東の祇園」「西の平野」と称されるほどの桜の名所ですね。
とにかく境内で上を見上げると一面桜で覆われるほど圧巻の場所です。

3月の下旬から4月の下旬まで花見茶屋が設けられ、ブルーシートでの場所取り不要、各お店への事前の予約で花見ができるという、ちょっと変わった花見スポットとなっています。

そんな平野神社に植えられている桜の種で一番有名なのが魁桜(さきがけざくら)

名前の通り、他の種に比べて先駆けて咲く早咲きの桜で、この桜が咲き出すと都のお花見が始まるといわれています。

その魁桜を見に、平野神社に行ってみました^^
(訪問日:2018年3月29日(木))

平野神社の桜

平野神社が桜の名所になった理由

実は平野神社は、奈良時代に平城京で宮中で祀られていたという、格式も歴史もある神社です。
古くは伊勢神宮、賀茂(上賀茂・下鴨)神社、石清水八幡宮、松尾大社に次ぐ地位にあったそうです。

「皇大神」と書かれた鳥居の額束が何よりの証ですね^^

平野皇大神

「皇」を付けるのは最高の神の尊称ですし、皇室と関係があったことが伺えます。
そんな平野皇大神は、平安遷都に伴って、天皇と一緒にこの地に移ってきたのだとか。

平野神社が桜の名所化したのは、平安時代中期に花山天皇が、当時は現在の京都御所ほどの広さがあった境内に数千本の桜を植えたことに始まります。

また、平野神社はその後、臣籍降下(皇族がその身分を離れ、姓を与えられて臣下になること。)した源氏・平氏・高階・大江・中原・清原・秋篠各氏ほか天皇外戚の氏神になっていきました。

その氏族たちは、当時蘇り・生産繁栄の象徴とされていた桜を、しかもその氏族たちの各家伝来の桜をこぞって奉納したといいます。

江戸時代になると庶民にも夜桜が開放され、「平野の夜桜」として桜の名所に数えられるようになりました。

現在は御所ほどの広さはないので数千本も植えられていませんが、それでも約60種400本もあるのだそうです。
そのため、早咲きから遅咲きまで揃っていて、1ヶ月半も桜が楽しめるスポットなんですよ^^

他より先駆けて咲く魁桜

正面鳥居をくぐって、神門の手前にあるこの桜、これが魁桜です。

平野神社 魁桜

平野神社 魁桜

平野神社 魁桜

魁桜は人通りの多いところにあるので、写真を撮るのは非常に難しいです。
綺麗に撮ろうと思ったら、早朝じゃないと無理ですね。

平野神社には珍種の桜がたくさん!

魁桜は、平野神社の中でも人気の桜なのですが、平野神社イチオシの珍種10種もあります^^
「さくらのしおり」という看板で紹介されていました。

  • (さきがけ)(開花:3月28日頃):平野神社の代表的名桜。花は白く、一重の枝垂。
  • 寝覚(ねざめ)(開花:4月5日頃):平野神社の代表的名桜。花は白色の一重で、葉が茂ると同時に開花し、目の覚めるような風情は格別。
  • 胡蝶(こちょう)(開花:4月8日頃):花は淡紅色の大輪で満開時には、あたかも風情を感じる、愛すべき桜。
  • 嵐山(らんざん)(開花:4月10日頃):花は淡紅色で五弁の一重咲き。山桜系の里桜で、古代より画伯に親しまれ襖絵などに見られ風格十分。
  • 虎の尾桜(開花:4月15日頃):花は白色で、花梗短く枝に咲き、縞模様が虎の尾の如く珍しい。
  • 平野妹背(ひらのいもせ)(開花:4月15日頃):平野神社の代表的名桜。花は淡紅色で二、三花よりなる繖房形花序。
  • 御衣黄(ぎょいこう)(開花:4月20日頃):花は黄緑色で、花弁に濃い緑色と紅色の線がある珍しい品種。
  • 松月(しょうげつ)(開花:4月20日頃):里桜の代表品種。花は大輪で最初淡桃色で次第に白色となり、葉化雄しべがでる。
  • 手弱女(たおやめ)(開花:4月20日頃):平野神社の代表的名桜。花の濃淡紅色と葉の薄黄緑との調和がとても美しい。
  • 突葉根(つくばね)(開花:4月20日頃):平野神社の代表的名桜。花は小さく、花弁62・3枚で、一見菊桜のよう。

珍種だけでもこれだけあるのはすごいですよね^^

特に寝覚、平野妹背、手弱女、突葉根は平野神社が原木のようです。
原木がこんなに集まっているのもすごいです!

平野神社の桜の木には名札が置かれていますので、境内を探せばこれらの桜の樹も見つかると思います。

たくさん咲き誇る桜を見るのもよいですが、一つ一つの違いを楽しむのもよいかもしれません^^

空が桜で覆われるほど咲き誇る平野神社の桜苑

平野神社 境内

平野神社の境内の半分以上は桜苑になっています。
桜苑というだけあって、見事に咲き誇っていました!

平野神社 桜苑

平野神社 桜苑

平野神社 桜苑

平野神社 桜苑

どこを見ても桜でいっぱいでした^^

拝殿では桜コンサートが無料で楽しめます

拝殿ではバロックアンサンブルの演奏が行われていました。

平野神社 桜コンサート

平野神社 桜コンサート

コンサートは午後2時からと、午後7時の2回行われるようです。

私はたまたま2時の部のコンサートを鑑賞することができましたが、生演奏は心地よいですね^^
後ろにある八重紅枝垂も満開。
日差しも暖かく、気持ちの良い時間が過ごせました。

ちなみに本殿の参拝は行列ができていました。

平野神社 本殿参拝

事前の用意は予約だけ!花見をするなら桜茶屋で

花見というと、普通はブルーシートで場所取りをして食べ物、飲み物を持参するのが普通ですが、平野神社では場所取りはできません。

代わりに、お店がこの時期だけ出店していて、場所も飲食も用意しているんです。
平野神社の公式サイトでも紹介されているので、公認ですね^^

お店は4店舗あって、そのどれかに予約します。
(平野神社では予約は受け付けていません)
空いていれば予約なしでもいけますが、予約した方がベターです。

料金のシステムはお店によりますが、席料や、別途飲食代が必要です。
基本的に居酒屋メニューで、値段もちょっと高めな感じですね^^;
席料は1人2,000円前後を考えておくと良いかもしれません。

トータルでかかる値段を考えるとちょっと迷うところがありますが、腹をくくればその分贅沢な花見はできるでしょう^^

まずは「ひさご」

花見茶屋 ひさご

花見茶屋 ひさご

私が見たところでは、こちらのお店が一番賑わっていました^^
居酒屋メニューだけでなく、焼肉メニューもあるからかもしれませんね。

メニューは下の公式サイトに載っています。

ひさご 公式サイト

次は「遊楽」

こちらは、席がたくさん空いていて、その中で大学生らしき子たちが楽しそうにはしゃいでいました^^
さすがに平日の2時は空いているようですね。

花見茶屋 遊楽

遊楽のメニューです。

遊楽 メニュー

席料は一人あたりこのような値段になっていました。

  • 大人:2,000円
  • 大学生:1,800円
  • 中高生:1,000円
  • 小学生:500円
  • 幼児・乳児:無料(4名以上になると4名に対して500円)

遊楽 facebookページ

次は「鳥おさ」

平日昼間は営業していないのか、誰もいませんでした。

花見茶屋 鳥おさ

こちらがメニュー。

花見茶屋 鳥おさ

一品料理だけでなく、席代込みの料金設定もあります。

  • 席代のみ(持ち込み料含む):2,500円
  • 焼き鳥(席代込み):3,500円
  • 肉スキ(席代込み):5,500円
  • 鳥スキ(席代込み):5,000円

公式ページなどはありません。
予約お問い合わせはこちら⇒075-492-1228

次は「まねき茶屋」
では、歌の上手なおじいさんが熱唱していました^^

花見茶屋 まねき茶屋

まねき茶屋 メニュー

こちらはtwitterアカウントを見ていただくとわかりますが、

舞台席➜1人2500円(ゴミ代込み)。
ゴザ席➜1人1000円(ゴミ代抜き)。

という設定。
かなり差別化していますね^^;

まねき茶屋twitterアカウント


私が訪れたのは平日のお昼の2時半という半端な時間だったので、どのお店にも入れる感じだったのですが、夜のライトアップが始まる頃には席は埋まると思います。
予約をするなら早めが良いですね。

上で紹介した料金、メニュー設定は2018年時点のものです。
変わる可能性もありますので、ご了承下さい。

日本最大級の餅鉄「すえひろがね」

花見とは関係ないのですが、拝殿のすぐ近くにある御神木のふもとには「すえひろがね」という、大きな石が置かれています。

平野神社 すえひろがね

日本最大級の餅鉄(べいてつ)なのだとか。

強い磁力があるようで、石に磁石がくっついていました。
それを自分の手ではがし、もう一度くっつけてみると、普通の磁石のようにくっつくのです!

こんなに磁力がはっきりしている石は珍しいですね^^

普通、餅鉄は豆粒程度のものしかないのだそうですが、この石は御覧の通りの大きさ。
日本最大級なんですね。

「活力を与えてくださるという神様を祀られる平野神社に奉納したい」

という人が現れ、はるばるみちのくから運び込まれたものなのだそうです。

そしてこの石、パワースポットとして人気なんです。

平野神社の説明によると、三種の神器のひとつもこの石から作られているという話があるのだとか。
古くは、神様が宿っておられるのではないかと伝えられ、「鉄尊様」といって崇められていたこともあったようです。
また、粉にして邪気を吸い取る薬としても用いられていました。

それだけパワーのある石であると、昔から考えられてきたんですね。

そんな石を奉納するのに平野神社を選んだのは、奉納者が平野神社の神様との相性が良いと考えたからだと思います。

平野神社には四柱の神様が祀られているのですが、

  • 今木皇大神(いまきすめおおかみ):源気新生、活力生成の神
  • 久度大神(くどのおおかみ):竈の神、生活安泰の神
  • 古開大神(ふるあきのおおかみ):邪気を振り開く平安の神
  • 比賣大神(ひめのおおかみ):生産力の神

となっています。

第一神の「今木」は「今来」とも書き、「新来」とか「異国」の意味を持っています。
つまり、新しく来た人々のことで、当時の百済系の人々のことを言います。

このことから、百済の先祖系の神様なのではないか?という説があるんです。

百済は奈良時代に滅亡したのですが、日本に亡命してきた百済人たちは日本にはない技術を持っていたので、技術者集団として重用されました。
こうして日本で新たな地位を得た、ということから活力生成の神となったのかもしれません。

他の神も、生活に関わる神様たちばかりなのも、百済系氏族が繁栄を願って祀ったのかもしれませんね。

御朱印

平野神社の御朱印です。

平野神社 御朱印


平野神社の授与所には「授かる守」という、磁石の入ったお守りが販売されています。
そのお守りを買った後、このすえひろがねにつけると、霊石の力を移して持ち帰ることができるのだそうです。

興味のある方は購入してみてはいかがでしょうか?^^