吉田神社 一の鳥居

京の都から鬼門の方角にある吉田山に建てられた吉田神社は、日本全国の神様を祀る神社として室町後期から明治にかけて名をあげた神社です。

元々は859年に春日大社の四柱の神様を勧請したのが始まりですが、室町後期に吉田兼倶よしだかねともが吉田神道を創始、全国の神を祀る大元宮を建て、江戸時代には全国の神社の神職の任免権を持つまでになり、全国の神社に大きな影響を与えました。

明治になるまで神道界に大きな権威を持っていた神社です。

吉田神社は何度か参拝している神社ですが、神社の勉強する前はそんなすごい神社だとは思いもしませんでした^^;
つれづれ草の吉田兼好もここの一門の出らしいです。

主祭神は春日大社と同じ、以下の4柱です。

  • 建御賀豆智命たけみかづちのみこと
  • 伊波比主命いはひぬしのみこと
  • 天之子八根命あめのこやねのみこと
  • 比売神ひめがみ

吉田神社は節分祭や厄除け発祥の社として有名で、節分祭の時は出店も多数でて多くの人で賑わいます。

節分祭の様子はこちら⇒厄除け発祥の地、吉田神社の節分祭に行ってみました。

境内散策

吉田神社の入り口は、表参道、南参道、北参道、東参道の4ヶ所がありますが、私はいつも京都大学吉田キャンパス横の表参道から入ります。
上の写真は表参道の一の鳥居です。

駐車場は一の鳥居と二の鳥居の間ですが、奥のつきあたりに入口があります。
下は二の鳥居の写真。

吉田神社 二の鳥居

“吉田山大茶会”という横断幕がかかっていますが、私はこのお茶会に毎年行っています^^
吉田神社は千利休がお茶会を開いたことがあるそうで、今はその21世紀復刻版として年に1回、6月~7月のどこかで全国のお茶屋さんや茶農家さんが集まってお茶の試飲や販売をするイベントが行われているんです^^
(今回は吉田神社の紹介なのでイベントの細かい内容は割愛します^^;)

二の鳥居を入ってすぐ左には、吉田町の産土神を祀る末社「今宮社」があります。

吉田神社 今宮社

一見なんともない社に見えますが、ちょっとだけ面白いものがあります。
「今宮社四神石」というものです。

“四神”というのは、平安神宮でも見られる、四つの方角を守る聖獣です。

  • 蒼龍そうりゅう・・・東方を守護。青い色の龍の姿をしている
  • 白虎びゃっこ・・・西方を守護。白い虎の姿をしている
  • 朱雀すざく・・・南方を守護。5色の羽を持つ鳳凰の姿をしている
  • 玄武げんぶ・・・北方を守護。蛇のからみついた亀の姿をしている

という感じの聖獣ですが、それが霊石となって象ったものがその方角の方向に置かれています。

吉田神社 蒼龍 吉田神社 白虎

吉田神社 玄武

朱雀だけは内陣にあるそうで見られないのですが、どれが玄武でどれが白虎、どれが蒼龍かわかりますね^^
玄武は周りの木で陰になっていたので写真を大きくしました。

二の鳥居から続く階段を登ると、本宮と各摂社・末社にいく広場につきます。
いつもは静かな場所ですが、今日はお茶屋さんの出店が出ているということでにぎやかでした^^

吉田神社 広場

写真の鳥居をくぐって、広場の奥の方にあるのが本宮です。

吉田神社 本宮

拝殿は1つですが、中を覗くと本殿は4社相殿ではなく、4社並んでいるのが見えます。
最初に紹介した4柱の神様がそれぞれ祀られているわけですね。
水徳の神様、天忍雲根命あめのおしくもねのみことを祀る「若宮社」に登る階段の横には、「さざれ石」と「神鹿」があります。

吉田神社 さざれ石

このさざれ石は「君が代」に詠まれている石のことで、岐阜県の天然記念物だとか。

石灰石なのですが、石灰石は雨で融解して周りの小石を凝結して大きくなって”岩”になります。
そのように大きくなっていく様を国家が繁栄する様になぞらえているのが君が代の詩で、この石は繁栄を意味するめでたい石というわけですね^^
なぜ岐阜県の天然記念物が京都に?と思いますが、岐阜県春日村から奉納されたようです。

その横には「神鹿」の像があります。

吉田神社 神鹿

神鹿と言えば、奈良公園の鹿が有名ですが、奈良公園の鹿は春日大社が関係しています。

吉田神社の神様は春日大社から勧請したので、こちらでも鹿が神の使いとして扱われているんですね^^

広場から山を登る方向にあるゆるやかな登り道を行くとこのような分かれ道になっていますが、この先にはちょっと面白い神様もいます。

菓祖神社 入口

左に行くと、菓祖神社という神社があります。

菓祖神社

ここは名前の通り、お菓子の神様ですね^^
物の祖と言われる橘を日本に持ち帰ったとされる田道間守命と、日本で初めて饅頭をつくったとされる林浄因命を祀ります。

その他、菓子関係の功労者の霊を逐次相殿神として祀るそうです。
玉垣にはお菓子関係のお店の名前がちらほら見えます。

そして先ほどの分かれ道を右に行くと、途中に山蔭神社があります。

山蔭神社

ここは、吉田神社創建に貢献した、藤原山蔭を祀る社です。
日本で初めてあらゆる食物の調理調味づけた始祖とされていることから、包丁の神・料理飲食の祖神とされています。
山蔭神社からさらに登ると、あの有名な斎場所大元宮があります。

吉田神社 斎場所大元宮

天神地祇八百萬神あまつかみくにつかみやおよろづのかみ、つまり、日本全国の神様を祀っているところです。
大元宮の八角形になっている建物は非常に珍しいので、拝殿から覗きたかったのですが、私が参拝した時は神道関係とみられる家族連れ巡拝者の方が長いこと祝詞をあげられて、中を覗くどころかきちんと参拝できませんでした^^;

また来るチャンスを頂いたということでしょうね♪

本殿の形は、密教、儒教、陰陽道、道教などの宗教・思想を統合しようとしたものを形に表したものなんだとか。
そのような統合があったり、神道の中でも八百万の神を祀っていたりすることからか、千木も内削ぎ、外削ぎ入り乱れています。

大元宮 千木

通常は内削ぎ、外削ぎどちらかに統一されているものですけど、珍しいですよね^^
それも色々な神様を祀っているからなのかもしれません。
大元宮からさらに登っていくと、宗忠神社という別の神社があって、それを過ぎると末社の竹中稲荷神社と天満宮があります。
入口はお稲荷さんらしく鳥居が並んでいます。

竹中稲荷 鳥居

ここは末社なのに結構広いんですね^^
鳥居を抜けたところには稲荷社と天満宮の社殿が並んでいます。

竹中稲荷

ここからは五山の送り火の大文字焼で有名な大文字山も見えますよ^^

大文字山

そしてこの奥からは普通の神社では見られないちょっと珍しい光景が見られます。
伏見稲荷大社の稲荷山で見られるような、民間信仰の風景が広がっているんです。

竹中稲荷 奥社

伏見稲荷を知らない人は、異様な光景に見えるでしょうね^^;
この一番奥には竹中稲荷の奥の院があります。

竹中稲荷 奥之院

竹中稲荷は紅葉の穴場スポットらしいので、ぜひ紅葉の時に行ってみたいですね^^

御朱印

吉田神社の御朱印です。

吉田神社 御朱印

神社名印に大元宮の印、「吉田神楽岡鎮座」と書かれた印が押されています。
“神楽岡”というのは吉田山の別名で、”神が集いし岡”という意味なんだそうです^^
吉田神社にはオリジナルの御朱印帳も1,500円で販売されています。


吉田山の山頂には、「茂庵」という山荘のようなカフェがあります。

茂庵

京都市内を見下ろせたり、大文字山を近くで眺められたり、夏場は涼しくて気持ちの良いところです^^
茂庵には、吉田神社の末社、神龍社から山を登っていき、吉田山公園を抜けたところにあります。
吉田山は低い山で、ランニングしている人もいるくらいですので、すぐ登れます^^