北野天満宮 宝刀展

北野天満宮では、天満宮に伝わる御神刀の数々を特別公開する宝刀展が2016年1月23日(土)~3月13日(日)まで行われています。

天満宮の御祭神、菅原道真は学問の神様として有名ですが、実は文武両道で、戦国時代には武神として崇められているほどだったのだそうです。
そのため、武運長久を祈願して戦国時代の名だたる武将達が刀を奉納しているんですね。

今回の宝刀展では、所蔵の約八十振りのうち、約四十振りが公開されています。

注目の目玉は、源平合戦において源氏を勝利へ導いたとされる髭切です。
通称鬼切丸とも呼ばれています。

平安時代に、源満中が作らせたとされる刀で、罪人を試し切りした際、髭まで切れたことから「髭切」と名付けられました。
その後、源頼光が大江山の酒呑童子退治に用いたことや、頼光配下の渡辺網が一条戻橋で茨木童子という鬼の腕を切ったことから「鬼切」と名を改めたのだそうです。

こちらがリーフレット。

北野天満宮 宝刀展

私は刀には詳しくないのですが、節分に行われる北野追儺狂言を見に行った際に、一緒に拝観してみました。

中に入って拝観料(300円)を払うと、

「カメラでの撮影は禁止ですが、スマートフォンでの撮影はOKです」

とのこと。
不思議なルールに思わず「え?スマホはOKなんですか?」と聞き返してしまいました(≧▽≦)

理由はわからないけど、そのようになっているとのこと。
入ってすぐのところにもそのように書かれていました。

北野天満宮 宝刀展

普通、宝物殿の中は撮影禁止が多いですし、ましてや北野天満宮ほどの有名な神社なら禁止だろうと思っていたのですが、意外な対応ですね^^

中に入ると、一番初めの展示にいきなり鬼切丸が登場。

北野天満宮 鬼切丸

きれいな曲線を描いている刀ですね^^

後ろに置かれているケースには、きちんと「鬼切丸」と書かれています。

北野天満宮 鬼切丸

鬼切丸は、鎌倉幕府成立以降、将軍家の宝刀として奉られていたそうです。
それから幕府滅亡後、新田義貞に渡り、それから足利将軍家へ、それから足利氏の支流である最上氏へと伝わりました。
その後は有志によって北野天満宮に奉納されたとされています。

そして、時代によって「鬼切」、「髭切」、「獅子ノ子」、「友切」と名前が変わっているのだそうです。
それだけこの刀には伝説があるんですね^^

鬼切丸の奥のスペースには、刀がたくさん並んでいます。

北野天満宮 宝刀展

こちらは菅原道真公の守刀と伝えられる「猫丸」。

北野天満宮 猫丸

伊予国松山藩の三代藩主、松平定長が寄進したとされる、重厚感のある脇指。

北野天満宮 脇指す

自ら作刀したそうです。

豊臣秀頼が奉納したという、国広造の刀。

北野天満宮 国広

加賀藩五代藩主 前田綱紀が奉納したという、恒次。

北野天満宮 恒次

刀だけでなく、具足や頬当てなどもありました。

北野天満宮 具足

北野天満宮 頬当て

他にも色々ありますが、北野天満宮には名刀工が作刀したものがたくさん奉納されている、つまり全国の大名から崇敬を集めていたことがわかりますね。

刀剣好きな方にはたまらない展示会ではないでしょうか?

受付には、鬼切丸の木製朱印帳が販売されていました。
右が表、左が裏です。

北野天満宮 鬼切丸 御朱印帳

表の「文道之大祖 風月之本主」は、北野天満宮楼門に掲げられている扁額に書かれている文字。
平安中期の学者大江匡衡が、学問や詩歌に秀でた道真を称賛してこのように名付けたのだそうです。

宝刀展が開催されている期間限定で、3月13日(日)までです。
最初は100冊限定にしてたようですが、期間限定にしたということは、よほど人気なんでしょうね^^

宝物殿への入館は300円ですが、同時期に梅苑も公開されていて、セット券が販売されています。

梅苑だけなら700円ですが、セット券なら950円で、少しだけお得になっています。