立木観音 入口

琵琶湖からの水が唯一流れ出る、瀬田川があります。

その川が急流になり始める地点にある立木山。
その中腹にあるのが安養寺(立木山寺)です。

通称、立木観音と呼ばれています。

お寺の名前は安養寺ですが、立木観音と呼ばれることが多いお寺です。
地元の人は「立木さん」と呼びます。

立木観音と言えば、800余段の石段も有名ですね^^
ノンストップで行けば15分ほどで上れるのですが、結構急なのでキツイんですよ><

電車が近くに通っていないのでなかなか行きにくい場所にある上に、着いてすぐにその階段。。
それでも厄除けに霊験あらたかということで、地元の人のみならず、京都や大阪から訪れる人も多いのです。

最近は参拝客が年々増えている印象で、平日でも結構な人が来ています。
関西圏だけでなく、東海や関東地方からわざわざ来られる方もいるのだとか。

そして私も、厄年の時はこちらで厄払いをさせていただきました^^
あと、節分の日にも何度か参拝しているのですが、この日は豆まきや山伏による大護摩修行が行われるので、一緒に祈願することができます。

立木観音を造ったのは厄年の空海!立木山寺の開創

立木山寺を開いたのは、「弘法大師 空海」です。
境内には、鹿に乗った空海の像があります。

空海

空海がこの地に来た時、瀬田川の向こう側から立木山を眺めると、なんと光る霊木を見つけたのだそうです。
そこで空海は、霊木まで行こうとするのですが、川が激しくて渡れません。

今でも結構な急流です。

瀬田川

ボートがひっくり返って人が亡くなることもあるそうですからね^^;

空海が困っていると、そこに白い雄鹿が現れて、霊木のところまで乗せて連れていったのだとか。
それが先ほどの像ですね^^

その鹿は、空海を霊木まで連れていった後、観音様になって消えたのだそうです。
それを見て、観音様がここに導いてくれたのだと感激して、霊木を立木のまま観音菩薩像を彫り、それが立木観音として今でも崇められているわけです。

その時の空海は42歳の厄年だったことから、厄除けに御利益があるとされているんですね^^

そのような伝承があることから、ここでは鹿がマスコットのようになっています。
絵馬には鹿が描かれています。

絵馬

絵馬

そして、境内にある梵鐘にも鹿の絵が^^

梵鐘

他にももしかしたらどこかに描かれている鹿があるかもしれません。

参拝者の試練!? 約800段の急な石段

立木山はそんなに高い山ではないのですが、斜面が急なのです。
ということは、石段も急なんですね^^;
下は最初の石段からの写真。

立木山 石段

ここから800段余り続きます。
登れない段数ではありませんが、ちょっとキツイですね><
私は普段運動不足なので、毎回筋肉痛します^^;

立木山 石段

でも、地元の人ではよく登っている人もたくさんいて、お年寄りや子供も普通に登るんですよね^^;
なので、言い訳はできません><

この日は雨上がりで視界が悪かったので、階段の途中で下を見下ろすともはや下が見えません^^

立木山 石段

途中で休みながらも約20分、このしめ縄が見えたら境内はもうすぐそこです。

立木山 石段

ここから30段ほどの階段を登ればもう境内なのですが、実はここまで石段を登らないですむ、ゆるやかな道もあります。

ただ、その道は「南郷」という場所から繋がっていて、そこには立木山寺の駐車場から2kmくらい離れています。
バスで来られる方は選択肢になるかもしれませんが、車で訪れるのなら駐車場から石段が良いでしょうね。

実際はこの道から来る人はあまり見かけません。

アクセス方法は後で紹介しますが、「南郷」のバス停からお寺まで徒歩50分ほどかかります。

登りきると本堂の前に出ます。

すぐ横には心のより所、御茶所があります^^

立木山 お茶所

登ってきた方のために、お茶、ゆず茶、こぶ茶が用意されています。
お賽銭程度を納めて、セルフ形式で頂きます。

これがとっても美味しいんです♪
こういうの、ありがたいですね^^

私はいつも、登ってすぐにゆず茶、少し落ち着いてきてからこぶ茶を頂いています♪

ここのお茶を用意してくれているのは、90歳くらいのおばあちゃんで、腰が曲がっているのに毎日登ってきて奉仕しているのだそうです。
頭が下がります^^;

立木観音でのお参りの仕方

階段を上るとすぐそこに本堂の観音堂があります。
観音堂でお祈りをして帰るのもよいのですが、更なる厄除けの御加護を受けるためには、ちゃんと参拝したいところ。

その参拝の仕方を紹介します。

まずは観音堂にお参り

下の写真は、階段を登り切ってすぐのところにある観音堂。

立木観音 本堂

観音堂には聖観世音菩薩、広目天・多聞天・地蔵尊・弘法大師尊像が祀られています。

手水を済ませたら、まずはここにお参りします。

観音様のご真言は、

【オン アロリキャ ソワカ】

です。
これを3回唱えてからお祈りしましょう。

観音堂の裏にも礼拝所がありますので、こちらにもお参りします。

観音堂のお参りが済んだら、お守りやお札、御供えする護摩木などを購入します。
(これは最後でもOK)

厄除けの鐘を突く

「厄除けの鐘」は、観音堂奥にある階段を上るとすぐあります。
こちらが階段。

立木観音 宝経印塔

また上るのか、と心配する必要はありません^^
厄除けの鐘はすぐ見えるところにあります。

立木観音 厄除けの鐘

観音様を念じながらゆるやかに突くと良いそうです^^

年が明けてから節分までは、厄除けを終わらせたい人がたくさん訪れるので、階段から並ぶことがあります。

奥之院を参拝する

厄除けの鐘からもう少しだけ登ったところに、奥の院があります。

立木観音 奥の院

ここで祀られているのは、道了権現大菩薩。
室町時代前期にいた、妙覚道了という修験道の僧です。
衆生救済を誓って天狗となった方なのだそうですよ^^

この方が、立木山をお護りしているとのこと。

観音堂から奥の院までは、1階から3階に登る程度。
ここまで参道を上って来れたなら、奥の院まではすぐですので、もう少しだけがんばりましょう^^

立木観音の厄除け・祈祷料について

立木観音 厄除け祈願

立木観音は厄除けで有名ですが、ここでは観音堂に上がって個別に祈祷をしてもらう方法ではありません。

受付で住所と名前を書き、祈祷料を支払えば、1週間から10日ほど後に郵送でお札を送ってくるというシステムです。

意外ですよね^^

祈祷料は、

  • 普通祈願:3,000円
  • 特別祈願:5,000円
  • 特別大祈願:8,000円

となっています。
選択肢があると悩みますね^^

内容には違いはないそうで、あくまで「お気持ち」なのだそうです。(ますます悩むところ・・・)
私は平凡ながら、特別祈願を選びました(≧▽≦)

当日頂いたものはこちら。

立木観音 お供物

お供物ですね。
この10日ほど後に、名前が貼られたお札が送られてきました。

送られてきたお札は、寝室の高いところに貼ります。
東西南北は問わないそうです。

特別な厄払いの儀式をきちんとしてもらいたい方には向かないかもしれませんが、形式を問わないけど厄払いはしておきたい方には良いかもしれませんね。

立木観音の御朱印

立木観音の御朱印です。
立木観音は新西国霊場第二十番札所に指定されています。

立木観音 御朱印

なかなかかっこいいですね^^

立木観音の駐車場について

立木観音の駐車場は参道入り口、瀬田川に沿うようにあります。
ただ、最近は平日でもいっぱいになっていることがあるんですよね^^;

その場合は、すぐ近くにある鹿跳橋を渡ったところの川沿いに臨時駐車場があります。

私は厄除けと関係のある節分イベントの時に何度か行っていますが、その時に臨時駐車場で停められなかったことはありませんので大丈夫かと思います。

初詣はわかりませんけどね^^;


毎月17日は観音様の御縁日なので、この日は普段より功徳がいただける日になっているのですが、立木山寺では9月5日は千日会。
この日は千日分の功徳が戴けるスペシャル功徳日になっています^^

また、9月5日が土曜、日曜に当たった年は、京都・中堂寺の六斎念仏が奉納されるそうですので要チェックです^^