摂津の国 国分寺

摂津之国 国分寺は、大阪の中心地、梅田からほど近い、天神橋筋六丁目(略して天六)の街中にある真言宗国分寺派のお寺です。
境内は広くないのですが、

  • 摂津国88ヶ所霊場 第9番
  • 近畿36不動尊霊場 第7番
  • おおさか13佛霊場 第9番
  • 西国49薬師霊場 第17番

と、四つもの霊場の札所になっています。

この場所は、大化の改新が行われた645年、孝徳天皇が摂津に都を遷都し、長柄豊崎宮という宮殿の造営計画を立てるために、中大兄皇子にによって建てられた施設があったとされています。

しかし、その改革が急で規模も広大だったので結局は都は未完成に終わり、都は斉明天皇によって飛鳥板蓋宮へ遷都しますが、その後この場所には先帝の菩提を祈るため、659年に「長柄寺」が建ちました。

そして741年、仏教に深く帰依した聖武天皇によって1国1寺の「国分寺建立の詔」が公布され、長柄寺は「摂津之国 国分寺」となりました。
それから今日までに歴代14帝の勅願道場として由緒ある法灯を伝燈してきましたが、明治の廃仏毀釈や第二次世界大戦後の区画整理などで規模が縮小され、現在のお寺になっています。

境内散策

国分寺は、人通りもほどほどの住宅街の中にあります。

摂津の国 国分寺

今では街中の小さなお寺ですが、そこには「聖武天皇勅願所」と書かれていて、歴史的に重要なお寺だったことがわかります。
境内に入ると、納経所の横に弘法大師像が祀られています。

弘法大師

境内の外からも見える鐘楼は、先祖供養のためのもの。

鐘楼

2階建ですが、1階部分は天六ガス大爆発事件の慰霊堂になっていて、地蔵菩薩が祀られています。

金光明院護摩堂には、両サイドに金剛力士像がいて、不動明王が祀られています。

金光明院護摩堂

護摩堂の中を覗くと、奥の方に実りを与えて下さる「みのり不動尊」のはっきりとしたお顔を拝見できます^^
このお不動さんが近畿36不動尊霊場の1つのお不動さんですね。

プリンっとしていてかわいらしいお不動さんです^^
その斜め向かいにあるのが昭和金堂。

昭和金堂

そこには秘仏である薬師如来とその脇侍の日光菩薩に月光菩薩、そして十二神将、四天王が祀られています。

納経印

国分寺には4種類の納経印があります。

  • 摂津国88ヶ所霊場 第9番(薬師如来)
  • 近畿36不動尊霊場 第7番(みのり不動)
  • おおさか13佛霊場 第9番(勢至菩薩)
  • 西国49薬師霊場 第17番(薬師如来)

とあって、さらにここにはお不動様とお薬師様の御真言が書かれた御朱印がそれぞれありました。

また、近畿36不動尊霊場のバインダー式納経帳(2000円)と、オリジナルかどうかはわかりませんが、納経帳がいくつか販売されていました。
私は西国薬師の宝印を集めていたので、頂いたのは今のところ西国薬師の宝印のみです。

西国薬師 国分寺 御朱印

御詠歌は

み仏の 護り給える 国分寺 ゆるぎなき世の 鎮めなりけり

と書かれています。


私はみのり不動さんを護摩堂越しに見たのですが、実は護摩堂は裏側も回れて、みのり不動さんを直接見れるそうです^^;
それを知らずに見逃してしましました><
次行った時に拝見したいと思います。