直下133mで、日本一の名瀑といわれている「那智の滝」。
その麓には、
現在、飛瀧神社はすぐ近くにある熊野那智大社の別宮という扱いになっています。
しかし、那智山信仰が始まった頃には信仰の中心だった場所なんです。
飛瀧神社の神様、飛瀧権現
言い伝えによると、初代天皇の神武天皇が熊野灘から那智の海岸に上陸した時、那智の山の方を見ると、なにやら光るものを見つけたそうです。
それがこの那智の大滝で、神武天皇は
その後、熊野は神仏習合の地として発展し、大穴牟遅神の本地仏は千手観音とされたので、御神体は神仏習合の呼び方で飛瀧権現と呼ばれるようになりました。
つまり、大滝を飛瀧権現という御神体として祀っているという感じですね^^
飛瀧神社は、那智の滝の真下まで行けます
第一鳥居をくぐり、ちょっといくとすぐにきつい下りの階段があります。
那智では全体的に歩きが多く、私達は大門坂から那智大社、青岸渡寺、そして最後に飛瀧神社にたどり着いたので、段数はそんなに多くないのですが結構きつかったです^^;
ここを降りるとすぐに滝の目の前に出てきます。
近くで見るとものすごい大迫力なのはいうまでもありません^^
毎秒1トンというものすごい量の水が絶えることなく落ち続けていて、そこにエネルギーを感じます。
昔の人は人の力では計り知れない自然の力などを神としていたそうですが、祀りたくなる気持ちもわかる気がしますね。
大きいので、滝つぼあたりから滝上にある注連縄までカメラに納めるのも大変です。
ちなみに、熊野三山にはそれぞれ牛王宝印という特殊なお札があるのですが、熊野那智大社の牛王宝印は、毎年正月元日にに汲み上げた若水で摺るそうです。
牛王宝印は、熊野那智大社の記事の最後らへんで紹介していますが、これは神の息吹がかかったお札であって、とってもありがたいものとされているんですね。
そしてここでは、滝が御神体そのものですので、普通の神社にあるような社殿はありません。
直接拝みます。
まさに自然信仰の形がそのまま残っているわけですね。
おそらく、日本の神社で社殿が整えられるようになる前から原住民が自然な形で拝んでいたのだと思います。
熊野速玉大社も、元々は岩石信仰から始まっていますからね。
熊野信仰は、自然信仰から修験道に発展し、神仏習合したりしながら発展した信仰ですから、熊野の原点の1つがここにあると言っても良いかもしれません。
水しぶきがかかるほど大迫力の那智御滝拝所
飛瀧神社の社務所の横には、那智御滝拝所への入口があります。
さらに近くまでいって拝める展望台になっているんです。
拝所に行くには入場料として大人300円、小中学生200円が必要ですが、せっかくここまで来たら行った方が良いと思います^^
というわけで、社務所で入場料を払い、拝所へ。
入るとすぐに延命長寿のお瀧水を頂けるところがあります。
この水はその昔、花山法皇が瀧で千日間の修行をしていた時、延命長寿の仙薬である「
初穂料は100円。
隣に盃がありますので、それで飲むことができます。
そして、使った盃は頂くことができます。
参拝の記念にもなりますね^^
そしてこちらが拝所。
小雨程度の水しぶきが常にかかってくるほどの近さです^^
下の岩場のゴツゴツ感はここじゃないと見れないですね♪
133mという落差日本一の高さ。
大阪の通天閣はすっぽり収まります。
どれくらいかけて水が落ちてくるのか、なんとなく計ってみたら上から滝つぼまで大体6秒くらいかかっていました^^
よくよく上の方を見ると、最初の水の落ち始めは3ヵ所になっていて、それが1つになって大滝になっているのがわかります。
かつてはこの岩壁に、千手観音の磨崖仏が彫られていたそうです。
残念ながら今は崩れて見当たりませんが、こんなところに彫った人もすごいですね。
ここに落ちてくる水しぶきも飛瀧権現のパワーの一部ですから、たくさん浴びてパワーを頂いて帰りました♪
飛瀧神社の御朱印
飛瀧神社の御朱印です。
「那智の瀧」と書かれています。
そして、飛瀧神社にはオリジナル御朱印帳もあります。
1冊1,200円。
熊野三山の御朱印帳はそれぞれ良くてどれも欲しいのですが、こちらの御朱印帳もなかなか良いですね^^
飛瀧神社では、7月9日と12月27日に、滝上にある注連縄を張り替える、「御滝注連縄張替行事」というものを行います。
険しい山道を登って滝上での張り替え作業。
命綱もなしで行いますので、足を滑らせても誰も助けられません^^;
ものすごく危険な行事なので毎回ニュースで放送されるのですが、その注連縄を使った災難除のお守りもあります。
飛瀧神社ならでは、の手のひらサイズの注連縄です。
実際に使われたものなので、水しぶきたっぷり、飛瀧権現のパワーをたくさん吸収したお守り。
1つ500円。
ありがた~いお守りですが、なかなか可愛らしいですね^^