京都の料亭の味をおもたせに仕立てる「紫野和久傳」では、和菓子も提供されています。
その中にれんこん菓子「西湖」というものがあるのですが、以前から評判を聞いていて、いつか食べようと思っていたのですが、たまたま頂く機会に恵まれました♪
それが上の写真。
見た目は笹で包んだ、祇園祭の「ちまき」のような和菓子。
そういう和菓子は今までの記事でも取りあげたことがあります。
三條若狭屋の「祇園ちご餅」と若菜屋の「粽」はそれぞれ全然種類の違う和菓子ですが、こちらも全然違います。
西湖はれんこん菓子なんですよね。
「れんこん菓子」というと、シャキシャキとしたレンコンを先にイメージしてしまうのですが、それとはまったく違う味わいで、良い意味で裏切られたお菓子でした^^
今回頂いたのは、れんこん菓子「西湖」と、もう一つ、ささのか菓子「希水」の2種です。
開けてみると、こんな感じ。
れんこん菓子「西湖」
上の写真の琥珀色のものが「西湖」です。
プルプルでやわらかいので、お箸などで食べるよりも笹を手で持って食べた方が良いですね。
冷やしてもキンキンに冷たくなるわけではないのですが、一口食べるだけで、寒天ともゼラチンとも違う、蓮粉のもちもち食感は独特。
つるんとしたのど越しは、夏の心地よい涼しさを感じます。
この食感はクセになりそうです^^
西湖の色は琥珀色をしているのですが、黒糖を使っているのか?と思いきや、使っているのは和三盆糖と和三盆糖蜜。
それが行き過ぎない甘味を演出しています。
そして香りを演出しているのが、包んでいる笹。
これが味わいの奥行きや涼しさの演出に繋がっているのでしょうね^^
ほのかな笹の香りと、和三盆糖の行き過ぎない甘味、そして蓮粉のもちもち食感にツルンとしたのど越し。
風鈴の音色を聞きながら、氷り出しの冷茶と一緒に食べたら最高です♪
私は、水菓子の水っぽさがあまり好きではないのですが、西湖は和三盆や蓮粉の配合が絶妙なのか、その「水感」がちょうどよいと感じました。
ささのか菓子「希水」
写真の半透明のものが、ささのか菓子「希水」。
季節限定となっています。
西湖のようなトロケ感はないのですが、しっかりとしたもちもち感とのど越しが味わえます。
味わいはかすかな林檎の香り。
西湖と味わいも食感も全然違います。
食感に使っているのは、なんとオオバコ。
オオバコというと、普段は雑草というイメージですが、古くは漢方薬にも使われています。
野草料理にもよく使われますし、きちんと使えば、雑草ではなく使える野菜なのです。
そしてリンゴの香りの正体は、リンゴとともに圧搾して取り出した水とのこと。
1個のリンゴから取れる水分量は少ないですので、「希少な水」ということで「希水」なのかもしれませんね^^
冷やして食べるとどちらも美味しかったです^^
見た目は一包で少なそうに見えますが、じっくり味わうと一包でちょうどよい量でした。
紫野和久傳は、京都の他、東京や名古屋にもいくつか店舗があります。
オンラインショップもあって、西湖や希水も購入することができますよ。