藤森神社 鳥居

京都市伏見区にある藤森神社ふじのもりじんじゃ
創建は、神功皇后が摂政3年(203年)に新羅遠征から帰ってきた時、この地に軍中の大旗を立て、兵具を納め、塚を造り、神祀りしたのが始まりです。

平安遷都よりも500年ほど前からある古い神社ですね。

神宮皇后創建とあって朝廷にゆかりのある神社なのですが、古くから勝負事の神様として朝廷はもちろん、武家や庶民にも篤く信仰されてきました。

最近では、競馬関係者など馬に関わる人々が参拝にきたりしますし、「刀剣乱舞」という刀剣を擬人化したゲームに登場する「鶴丸国永」の聖地としても人気を集めています。

たくさんの神様が祀られる本殿

藤森神社 本殿

国の重要文化財に指定されている本殿は、1つの社殿のように見えますが、中央、東殿、西殿の三つに分かれています。

藤森神社は、歴史をさかのぼれば、近郊にあった三つの社が合祀されたものなんだそうで、三つに分かれるのはそのためでしょうか?
御祭神はこのようになっています。

  • 本殿中央(中座)・・・素盞鳴命すさのおのみこと別雷命わけいかずちのみこと日本武尊やまとたけるのみこと応神天皇おうじんてんのう仁徳天皇にんとくてんのう神功皇后じんぐうこうごう武内宿禰たけのうちのすくね
  • 本殿東殿(東座)・・・舎人親王とねりしんのう天武天皇てんむてんのう
  • 本殿西殿(西座)・・・早良親王さわらしんのう伊豫親王いよしんのう井上内親王いがみないしんのう

たくさんいらっしゃいますが、この三座の神々合わせて勝運の神様、藤森大神です。

菖蒲の節句発祥の地

藤森神社 金太郎像

藤森神社は、菖蒲の節句発祥の神社としても有名です。
菖蒲ショウブは「尚武」に通じ、「尚武」は「勝負」に通じるので、最終的には「勝運を呼ぶ」ということに繋がります。

というわけで菖蒲には縁が深い神社なのですが、菖蒲の節句である5月5日には「藤森祭」が行われます。

正確には5月1日~5日に行われるのですが、メインとなる5月5日は、神輿の渡御や武者行列が氏子地区を練り歩き、アクロバティックで迫力満点の駈馬(かけうま)神事が行われます。

京都市の無形民俗文化財に指定されるこの神事は、馬術の技を競うものから発展したもので、曲芸のような技が披露されるので必見です^^

また、前日の5月4日には、この神鎧像の前で神事が行われます。

藤森神社 神鎧像

節句に飾る武者人形には藤森の神が宿ると云われていて、この神鎧像はその象徴として建立されたものです。
当日はこの像に神様が舞い降りて、祭を見るのでしょうね^^

競馬関係者が奉納する大きな絵馬

藤森神社 神馬像

藤森神社には競馬関係者がよく参拝に訪れるそうです。
藤森祭に奉納される「駈馬神事」が、馬の神事であることから「馬の神」としても信仰されているんですね。
なので、競馬関係者にとっては聖地ともいえる場所なのだと思います。

境内には絵馬舎があります。

藤森神社 絵馬舎

真ん中の一番大きな絵馬は、ほとんど消えかけていますが白馬と黒馬が描かれていたそうで、京都の中でも1、2を争う古い絵馬なんだそうです。

これだけ大きな絵馬舎は、大きな神社でしか見られませんから、藤森神社もよほど崇敬があったことが伺えます。

奉納された絵馬を見ていくと、競馬関係者が奉納したと思われる大きな絵馬もあります。

藤森神社 絵馬

このようなユニークなものまで奉納されているのは、藤森神社ならではでしょうね。

普通の絵馬もこの絵が使われていました。

藤森神社 絵馬

新撰組の局長・近藤勇があししげく通った「いちの木さん」

藤森神社は、新撰組で局長を務めていた近藤勇ゆかりの神社でもあります。
近藤勇といえば、藤森神社の南門の鳥居にも関係しています。

鳥居をよく見ると、普通ならかかっていそうな額がかけられていません。

藤森神社 扁額

ここには元々、天皇が書いた額がかかっていたんです。
実はこれ、近藤勇が外したんですね^^;

鳥居の前はかつて、大名行列が通る道となっていました。
そこに天皇直筆の額がかかっているので、この前では馬を降りて武器を下げ、敬意を表さなければなりません。

ずっとそのようにされてきたのですが、近藤勇の時代になってそんな悠長なことも言っていられなくなりました。
なぜならこのあたりは、鳥羽伏見の戦いの激戦地となった場所。

なので、失礼にあたらないようにあらかじめ額を外したというわけです^^;
それだけ切羽詰まることが予想されたのでしょう。

そんな近藤勇があししげく通ったのが、本殿の側にある旗塚です。

藤森神社 旗塚

ここには、神功皇后の軍旗が埋納されています。
塚の上にあるのは、枯れたイチイの木の古株。

「いちの木さん」と親しまれていて、ここにお参りすると腰痛が治ると言われています。

近藤勇は腰痛に悩まされていたそうで、ここに通ってお祈りしたことで、腰痛を治したといわれています。

社務所では、いちの木さんのご利益を授かる、「腰痛除守」も授与しているそうです(初穂料:800円)。
腰痛に悩まされている方はぜひ参拝しておくと良いですね^^

地元の人も汲みにくる名水「不二の水」

藤森神社 不二の水

本殿の横には「不二の水」という水が湧いています。
ペットボトルを持って汲みに来る人が後を絶ちません^^;

藤森神社のある京都・伏見は良質の地下水に恵まれた名水の地で、お酒どころとしても有名ですよね。
街のあちらこちらに名水が湧きでています。

そのようなこともあって、伏見周辺では、名所に湧きでる名水11ヶ所を巡る「伏見の名水スタンプラリー」というのもやっていて、藤森神社もその1つに入っています。
社務所前でスタンプが押せますよ^^

設置場所は以下の通りです。

  • 藤森神社(不二の水)
  • 鳥せい本店(白菊水)
  • 清和荘(清和の井)
  • キザクラカッパカントリー(伏水)
  • 城南宮(菊水若水)
  • 月桂冠大倉記念館(さかみづ)
  • キンシ正宗(常磐井水)
  • 長建寺(あかすい)
  • 大黒寺(金運清水)
  • 御香宮神社(御香水)
  • 乃木神社(勝水)

寺社だけでなく、飲食店なども含めたものになっています。
良い水があるところは酒所になりますので、有名な酒造メーカーもいくつか参加していますね^^

そして、場所によっては特典が付いてくるものもあります。

例えば御香宮神社では、石庭拝観料が200円のところ150円、城南宮では神苑拝観(500円)された方に限り記念品贈呈など、寺社巡りにはありがたい特典もありますので、参加して損はないですね^^
(特典内容は、開催期間によって変わるかもしれません)

伏見ご利益巡りの社

「不二の水」の横には、藤森七福神が並んでいます。

藤森七福神

藤森神社は、伏見ご利益めぐり (伏見五福めぐり)の1つです。
伏見ご利益めぐりは、伏見の代表的な五社寺を初詣(1月1日~15日)中に参拝し、福を頂くというものです。

最初に詣でた社寺で色紙を預かり(有料)、他の四カ所で朱印を頂くそうです。
朱印色紙を完成させると、記念に干支の土鈴(無料)がもらえるそうです。

以下の5社寺で福を頂きます。

  • 長建寺・・・商売繁盛
  • 藤森神社・・・勝運
  • 大黒寺・・・出世開運
  • 乃木神社・・・学業
  • 御香宮・・・開運厄除・安産守護

御朱印

藤森神社の特別御朱印です。

藤森神社 特別御朱印

普通の御朱印もあったのですが、今回はこちらの刀剣の鶴丸がモチーフになった御朱印を頂きました^^
値段は500円で、ご覧の通りあらかじめ用意されたものをそのまま頂くタイプ。

和紙に書かれたもので、光に当てると鶴の模様が浮き出て、剣や印も光ります。


藤森神社では、6月から7月にかけて約一カ月間、紫陽花園が開苑します。
そこでは3,500株のアジサイが咲き誇ります。

開園時期はアジサイの咲き具合で前後しますが、紫陽花まつりが6月15日に行われますので、それくらいに行くと良いかもしれませんね^^

また、紫陽花園の開苑に合わせて、期間限定御朱印が用意されるようになったそうです。

詳しくは公式サイトにも載っていますので、行かれる方はそちらでチェックしてみてください。

追記:藤森神社の駐車場ですが、以前は境内に入ってすぐのところに無料で停められたのですが、今は駐車場として管理されていて、有料となっていました。
詳しくは下の神社情報に記載しました。