厳島神社 鳥居

日本三景の一つ「安芸(あき)の宮島」。

「秋の宮島」と勘違いされる方が多いのですが、このあたりはかつて「安芸」という名前の国だったので、「安芸の宮島」なのです。

宮島の正式名称は「厳島(いつくしま)」。

厳島には厳島神社があって、「お宮がある島」ということで宮島とも呼ばれるようになりました。
いまでは「宮島」の方が一般的になっていますね^^

厳島神社は世界遺産にも登録されている神社で、海の上に建つ大鳥居や、背景の自然美と調和した寝殿造りの美しい社殿で有名です。

今回久しぶりに厳島神社に訪れてみました。
GW中だったので、ものすごく混んでいました^^;

厳島神社に行く前にチェックしておきたいこと

宮島には厳島神社以外にも見どころや楽しめるところがたくさんあります。

五重塔のある「大畳閣」や、ロープウェイで登って絶景の瀬戸内海が見れる「弥山」、牡蠣やあなごが食べられるお店もありますし、もみじまんじゅうの食べ比べも楽しめます。
1日あっても足りないほどです。

そんな宮島をうまく楽しむには「事前に時間をチェックしておくこと」が大事です。

満潮・干潮の時間をチェック

宮島 干潮・満潮

満潮・干潮時刻の調べ方は簡単です。
こちらのサイトで日付を選択するだけで、干潮・満潮の時刻と潮位がわかります。

年間潮汐・潮見表|一般社団法人宮島観光協会

満潮(潮位250cm以上)で嚴島神社が海に浮かんで見え、干潮(潮位100cm以下)で鳥居のすぐ下まで行くことができます。

半日ほどで満潮から干潮に、干潮から満潮になりますので、大抵の場合は朝から宮島入りして夕方までいれば、どちらも体験できると思います。

そんなに長くいられないという方は、まずは満潮の時間帯を狙って訪れてみるのがおススメです。

フェリーの時間をチェック

JR西日本宮島フェリー

宮島に渡るには、フェリーの利用が必須です。
フェリーは「JR西日本宮島フェリー」と「宮島松大汽船」の2社が運航しています。

フェリー乗り場は隣り合っていて、料金はいずれも

  • 大人:180円(片道)
  • 小人:90円(片道)

です。
所要時間はいずれも10分ほど。
どちらも15分間隔で運航しています。

値段、時間、利便性に大きな違いはありません。
違いがないのに2種類あると、迷ってしまいますよね^^

そんな中私は、JR西日本宮島フェリーを選びました。
その理由は、大鳥居便というものがあったからです。

通常便は宮島の桟橋までまっすぐ向かうのですが、大鳥居便はわざわざ大鳥居の近くまで寄ってくれます。

JR西日本宮島フェリー 大鳥居便

フェリーは3階建てで定員800名も乗れる大きな船ですので、鳥居のすぐ間近まで行くわけではありませんが、神の山「弥山(みせん)」を背景にした厳島神社の社殿、その玄関口である大鳥居、その前景に瀬戸内海という、贅沢な景色を堪能することができます。

近いけどちょっとだけ遠いからこそ見れる風景です。
肉眼で見ると、もっと壮大な景色が広がっていますので、ぜひ見ていただきたいですね^^

大鳥居便に乗ることで特別料金に変わることはありません。
時間帯で普通便が大鳥居便に変わるだけです。
初めて厳島神社に行かれる方にはぜひ大鳥居便をおススメしたいです。

フェリー内の場所取りですが、乗船するときはフェリーの後ろ側から乗ることになります。
大鳥居が見えるのは、進行方向に向かって右側。
2Fでも3FでもOKです。

船内には座席もありますが、大鳥居を見たい方はみんなデッキに立ちます。
座っていると見えなくなってしまいますのでお気を付けください。

大鳥居便の説明と運航時刻はこちら

大鳥居便でなくても良い、という方は、JRフェリーと松大汽船で、出発時間が近い方に乗ると良いでしょう。
どちらも15分間隔ですが、時間をずらして運航していますので、うまく利用すれば待ち時間を減らすことができます。

JR西日本宮島フェリーの時刻表はこちら
宮島松大汽船の時刻表はこちら

年末年始、管絃祭、花火大会、GWやお盆などはダイヤが変わります。
その時のダイヤも上のリンク先に載っていますので間違えないようにご確認ください。

ロープウェイの時間をチェック

宮島ロープウェー

厳島神社の背後にそびえる「弥山(みせん)」は、厳島信仰の原点となる山です。
瀬戸内海を見渡す絶景の景色があり、恋人の聖地もあります。

宮島が初めてじゃない方は、次は弥山に登ってみると面白いですよ^^

そんな弥山には、徒歩でも登れますが(1時間半~2時間半かかります)、ロープウェイだと麓から20分ほどで到着します。
なので弥山に登る予定の方は、ロープウェイの時間もチェックしておきましょう。

特に下りの最終便は要チェック!
宮島ロープウェーの料金&営業時間はこちら

逃したら歩いて下りなければいけませんので、お気を付けください^^;

厳島神社へのアクセス

宮島に渡るためのフェリー乗り場は「宮島口」という場所にあります。
宮島口にはJRと広電が停まりますし、民間の駐車場もたくさんあります。

どちらで行っても良いと思いますが、連休中のこの付近は渋滞で動けなくなります。
私が行った時はGW中で、毎日朝8時ごろから混雑が始まっていました。

なので、渋滞が予想される時は電車で訪れた方が良いと思います。

宮島口まで電車で行く場合

宮島口にはJR西日本の「宮島口」駅と、広島電鉄の「広電宮島口」駅があります。
いずれも広島駅から1本で行くことができます。

JRで行く場合、山陽本線 岩国行に乗って約30分で到着、2019年現在は片道410円です。

広電で行く場合、宮島口行に乗って約1時間10分で到着、料金は2019年現在で片道260円です。

速さを第一にするならJRが良いですね。

広電のメリットは、八丁堀や原爆ドーム前など、街の中にも停まるということでしょうか。
原爆ドーム前から乗った場合、宮島口までの時間は54分、料金は片道260円です。

平和記念資料館を見学してから宮島に行きたい方や、広島市内をのんびり眺めながら行きたい方は、広電でも良いかもしれませんね。

宮島口に到着して、それぞれの駅からフェリー乗り場までの距離は徒歩3分くらい、広電宮島口の方が若干近いです。

厳島神社の見どころや歴史

厳島神社の入り口

厳島神社は、平清盛との関連が深い神社です。
そのせいで、平清盛が創建したと思っている方もいると思います。

実は厳島神社は、推古天皇御即位の年(593年)であると伝わっています。
推古天皇は聖徳太子が摂政を務めていた頃の天皇。
つまり、平清盛の時代よりも500年以上も前から存在していることになります。

一方で清盛は29歳の時(1146年)、安芸守(あきのかみ)(安芸国の国司)に任ぜられています。

おかげで瀬戸内海の制海権を手に入れることができた清盛は、日宋貿易を拡大、平家一門に莫大な富を得ることができました。
同時に厳島神社を深く信仰するようになり、私財を投じて社殿を整えた、というわけです。

その時の社殿が、今のような海上に建つ社殿だったのです。

清盛が厳島神社を信仰した理由は、おそらく今後の日宋貿易の発展を願ってのことだと私は思っています。
祀られているのが、古来から朝鮮半島への往来を守護してきた海の神様ですからね。

でも「平家物語」によると、清盛が夢枕で「厳島の宮を造営すれば、必ずや位階を極めるであろう」とのお告げを聞いた、との記述があります。

あくまで物語なので本当かどうかはわかりませんが、実際清盛は出世街道まっしぐらでした。
平家物語に書かれている理由が本当なら、厳島神社には出世のご利益はかなり強力ですね^^

極楽浄土のような美しさ!海に建つ寝殿造りの社殿

厳島神社 社殿

厳島神社の社殿の造りは、平安時代の貴族の邸宅に使われた「寝殿造り」になっています。
中央に主殿があって、その周りの建物が廊下で繋がるように配されているのが特徴です。

それが満潮の時間帯になると海上に浮かぶわけですから、まるで極楽浄土のようですね^^

フェリー乗り場で頂いた境内図です。

厳島神社 境内図

境内図を見ると、鳥居だけでなく、社殿も海の上にあることがわかりますね。

海の上で繋がる回廊。

厳島神社 回廊

本殿前にある拝殿も下は海です。

厳島神社 拝殿

満潮になると上の写真のように社殿が海に浮かぶのですが、干潮になると水は全て引き、地面の上に建つことになります。
それでもなぜわざわざ濡れてしまう海上に建てることになったのでしょう?

それは、古来から島全体が神とされていたからです。
御神体を傷つけないようにと、神様に配慮したんですね。

しかも昔の人は、ちゃんと海の上に建てることを意識しています。
回廊に張り巡らされている床板を見るとそれがわかります。

厳島神社 社殿 床板

床板と床板の間には隙間が空いていますよね。
これは、潮が急激に満ちて高潮になった時の対策なのです。

床板が隙間なく張り巡らされていると、水の圧力で床板が持ち上がり、壊れてしまいます。
でも、隙間があることで力を逃す仕組みにしているんです。
実際、溢れることもあるそうなんです。

さらに、釘は海水に浸かると錆びてしまうので一本も使われていません。

このような先人の知恵があるから、数百年経った今でも当時の面影を残しているんですね。

宮島はかつては人が住むことも禁止されていました。
鎌倉時代後期まで厳島神社に仕える人ですら住むのは許されていなかったのです。

なので神官も参拝者もみんな船でやってきていました。
社殿には船をつけられる場所もあります。
それが(まろうど)神社本殿の前です。

厳島神社 客神社本殿

周りは波除けの板が張られていますが、正面だけ板がありません。
昔は船で鳥居をくぐり、ここで乗り降りしていたんですね。

ここで降りると、客神社が目の前にあります。
参拝者はそこからお参りするわけです。

つまり、客神社は最初に参拝すべき重要な社ということです。
神主さん達は祭事の時には必ず客神社からお参りします。
なので忘れずにお参りしておきたいところですね。

客神社の手前には祓所があります。

厳島神社 祓所

参拝前にここでお祓いをしておきましょう。

3つありますので、それを手に取ります。
そして左・右・左と祓えばOK。
自分でやっても、人にやってもらってもOKです。

客神社は今の参拝入口のすぐそばにありますが、回廊沿いを行くとそのまま通り過ぎてしまいそうなところにあります。
海の方ばかり見ていると通り過ぎてしまいますので気を付けましょう^^;

平安時代にタイムスリップ!当時から伝わる舞楽が行われる高舞台

本殿の前には、一段高い高舞台があります。
平清盛によって厳島神社に伝えられた「舞楽」が行われる舞台です。

厳島神社 高舞台

大阪の四天王寺にルーツがあるようで、平家が滅びた後も、絶えることなく現在に伝承されているのだとか。

厳島神社には二十数曲が伝わっていて、下の動画はそのうちの一つ、「陵王(りょうおう)」(蘭陵王ともいう)です。
二十数曲の中でも一番華麗なので有名なんですね^^

蘭陵王は、今から1400年前の中国(北斉)の国王のことです。

蘭陵王はあまりにイケメンだったので、味方の兵が見とれてしまい、戦になっても自軍の士気が上がらなかったのだそうです。
そこで恐ろしい形相の面をかぶって指揮を執り、ついには大軍をやぶり、天下に名をはせたのだとか。
この舞楽では、蘭陵王の武勇伝を題材としたものです。

蘭陵王は平安時代初期に唐から日本へ伝わったそうで、貴族たちの間で流行っていたんですね。
それを平清盛が厳島神社へ伝承したわけです。

厳島神社では今でも以下の日程で行われています。

  • 歳旦祭(1月1日)
    祭典5:00~・舞楽6:30頃~/振鉾
  • 二日祭(1月2日)
    祭典9:00~・舞楽13:00~/萬歳楽・延喜楽
  • 元始祭(1月3日)
    祭典9:00~・舞楽13:00~/太平楽・狛鉾・胡徳楽・蘭陵王・納曽利・長慶子
  • 地久祭(1月5日)
    祭典5:30~・舞楽7:00頃~/振鉾・甘州・林謌・抜頭・還城楽・長慶子
  • 桃花祭(4月15日)
    祭典17:00~・舞楽18:30頃~/振鉾・萬歳楽・延喜楽・桃李花・一曲・蘇利古・散手・貴徳・蘭陵王・納曽利・長慶子
  • 推古天皇祭遥排式(5月18日)
    祭典9:00~・舞楽9:30~/振鉾・萬歳楽・延喜楽・蘭陵王・納曽利・長慶子
  • 市立祭(旧暦6月5日)
    祭典9:00~・舞楽10:00頃~/振鉾・萬歳楽・延喜楽・蘭陵王・納曽利・長慶子
  • 菊花祭(10月15日)
    祭典17:00~・舞楽18:30頃~/振鉾・萬歳楽・延喜楽・賀殿・一曲・蘇利古・散手・貴徳・蘭陵王・納曽利・長慶子

平成の間までは12月23日の天長祭の時にも舞楽が行われていました。
天長祭は天皇誕生日に行われる祭です。

令和になってからは天皇誕生日が2月23日に変わりますので、令和元年度は12月23日には行われないかもしれませんね。
令和2年からは2月23日に行われる可能性があります。

本殿にお祀りされている宗像三女神。そのご利益は?

厳島神社 拝殿

高舞台の後ろには本殿があります。
本殿はやや奥まっているので、海や大鳥居にばかり目が行ってしまうと、通り過ぎてしまいそうな場所にあります。
強力なパワーを持った神様ですので、お参りを忘れないように気を付けたいところです^^;

本殿で祀られている神様は、

  • 市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)
  • 湍津姫命(たぎつひめのみこと)
  • 田心姫命(たごりひめのみこと)

宗像(むなかた)三女神です。
主に福岡県の宗像大社で祀られる神様ですが、厳島神社でも祀られています。

宗像三女伸は、伊勢神宮の神「アマテラス」と、出雲大社の神「スサノオ」による誓約(うけい)から生まれた女神です。

「誓約」というのは、約束を履行することを誓う儀式といいますか、本当に履行するかどうか占う、といったものです。

この辺りは古事記や日本書紀に書かれています。
わざわざ書くということは、重要な神様と考えられていたんですね。

詳しく知りたい方は、古事記などを読んでみてください。
マンガでわかりやすい本も出ています。

宗像三女神がなぜ重要視されていたのか?
それは、九州から朝鮮半島の方向に大島や沖ノ島があり、九州本土に辺津宮(市杵島姫神)、大島に中津宮(湍津姫神)、沖ノ島に沖津宮(田心姫神)が祀られていて、海上交通の守護を担っていたからです。

つまり、航海・交通安全の神様ということですね。
厳島神社も瀬戸内海にある島の神社ですから、宗像三女神に守護してもらいたかったのかもしれません。

また、鎌倉時代になると七福神の一人「弁財天」と「市杵島姫命」が、どちらも美しい水の神様ということで同一視されるようになります。
ここから財宝・芸能の神様、そして美が授かる神様としても崇められるようになりました。

そのお姿を仏像にした「厳島弁財天」は、江ノ島、竹生島と並び日本三弁財天に数えられています。
絶大な効果が期待できそうですね^^

厳島弁財天は、厳島神社のすぐお隣にある大願寺で祀られています。
普段は非公開なのですが、毎年6月17日に御開帳されます。

人気の写真スポット!大鳥居を独り占めできる絶景

大鳥居を独り占めできる人気の写真スポットがあります。
それが、本殿から大鳥居に向かって伸びている回廊の先端部分に火焼前(ひたさき)と呼ばれる場所です。

今回、GW期間中ということで、大鳥居便の始発で訪れたにも関わらず、既に人がいっぱいでした。

厳島神社 火焼前

面白いことに、列の後ろの人が前の人の写真を撮ってあげるルールが自然に生まれていました。
日本人らしいですね^^

ここではみんな鳥居の方ばかりに目が行ってしまいますが、ぜひこの場所から後ろを振り返って見渡してみてください。
左には五重塔、千畳閣、右には多宝塔、正面に厳島神社の社殿が広がっています。

そのような位置関係を見渡せるところもこの場所のポイントです。

大鳥居は実は置いているだけだった!

厳島神社 大鳥居

厳島神社のシンボルになっている大鳥居は、干潮時には歩いて行けて、直接触ることもできます。
私は今回、鳥居まで行ってみようと思っていたのですが、弥山のロープウェイが混んでいて、干潮に間に合いませんでした^^;

なので残念ながら写真はないのですが、鳥居のそばまで行ったら確かめたかったことがあるんです。

1つ目は、鳥居の扁額
実は表と裏で書いている文字が違うんですよね。

社殿側からは「伊都岐島神社」と書かれているのですが、正面には「厳島神社」と書かれているのです。
なぜ表記に違いを出しているのかはわかりませんが、清盛の時代は「伊都岐島神社」の表記だったようです。

海側の扁額は、干潮の時か、船で鳥居をくぐる時くらいしか見ることができません。
JRフェリーの大鳥居便では、肉眼で見ることは難しいです。
双眼鏡があれば見えると思います^^

2つ目は屋根の両端
それぞれ側面から見ると、西側には月、東側には太陽の意匠が施されているんです。

これもなぜあるのかはわかりません。
一説には、陰陽道の影響があるのではないか?とも言われています。

3つ目は、実はこの鳥居は置いているだけだった!ということ。

厳島神社の大鳥居は高さ約16m。
4階建てビルに相当します。

現在の鳥居は8台目で、明治8年に建て替えられたものです。
それから約145年近く経ちますが、高波や強風にも耐えて一度も倒れていないんですね。

なぜ倒れないのでしょうか?
そもそも鳥居は木でできているのに、なぜ海水で腐らないのでしょうか?

これは目で見てわかるのかどうかはわかりませんが、この鳥居は水が浸かるところら辺で「根継ぎ」をしているんです。

つまり、上の部分はそのままに、海水が浸かって傷みやすい土台の部分だけを取り換えているんですね。
それを「根継ぎ」といいます。

土台部分は地中に埋め込んでいるのですが、海上に立つ鳥居部分はその土台に置いているのです。

昔、鳥居のすぐ下まで行ったことがあるのですが、柱に切ったような線がありました。
その時は何とも思いませんでしたが、まさかそれが置いている部分だとは思いませんでしたね^^;

鳥居が倒れないのは、柱が重いというのもありますが、最大の秘密は一番てっぺん、扁額の上の屋根部分です。

柱に見えますが、実は柱ではなく、板を組み合わせて箱状にしているんです。
すると中は空洞になるのですが、そこに約7トン分の石が重しとして積み込まれているのだとか。
これを合わせれば、総重量60トンの鳥居になるわけです。

その様子はさすがに見ることはできませんが、海上に鳥居を置くための知恵がここにあるわけです。
次訪れる時は、継いだ部分からその上をもう一度近くで見てみたいです^^

あの平家納経も展示!厳島神社の宝物館

厳島神社 宝物館

厳島神社の出口を出たところに、厳島神社の宝物館があります。
料金は300円ですが、厳島神社で拝観料を支払う時に共通券が買えます。
単体で買うよりお得です。

厳島神社は、平家をはじめ、室町時代には足利将軍家、戦国時代には大内家、毛利家と時の権力者たちから崇敬を集めてきました。
そのために、甲冑や刀、舞台で使う面や衣装など、立派な宝物が多いんですよね。

その中でも注目なのはやはり平家納経でしょう。

平家納経は、平清盛が平家の繁栄を祈って発願、一門が結縁して厳島神社に奉納した経巻のことです。
現在は国宝に指定されています。

以前どこかの博物館で見たことがあるのですが、ものすごくきれいで印象深かったんです。

ただお経が書かれているだけではありません。
表紙や見返しに唐絵や大和絵が描かれていますし、料紙や発装金具、紐や軸になど細部まで神経が注がれ、トータルで美を尽くした奉納品です。
平家がそこまで崇敬していたのか、というのを感じられるはずです。

展示は一部でしたが、それが厳島で見られたのが嬉しかったです^^

宝物館はそんなに広くないので、所要時間は15分くらいで見て回れるのではないか?と思います。

鳥居を船でくぐることもできます

厳島神社 ろかい船

宮島の海沿いを歩いていると、鳥居のそばに色々な船が見えました。
右側にはカヤックが2隻、左側には船頭さんのいる手漕ぎの船がありますね。

帰ってから調べてみたのですが、色々とアクティビティがあるようです。

代表的なのは、有限会社 宮島遊覧観光の「ろかい船」。
上の写真の左側に見える船です。

約20分の乗船で、大人1,000円(4歳~小学生まで500円)、船頭さんがガイドもしてくれます。
潮位や気象条件、祭事の有無などによりますが、鳥居もくぐります。

船で鳥居をくぐって社殿にのぼるのが厳島神社の正式な参拝ですから、鳥居を船でくぐれるのは嬉しいですね^^
予約は不要、宮島桟橋から厳島神社に行く途中にある石鳥居のすぐそばに乗り場があります(黄緑色のぼりが目印)ので、乗りたい方はそちらに行ってみてください。

また、宮島遊覧観光では、龍の頭がついた遊覧船「もみじ」も運航しています。
こちらは30分の乗船で、昼はチャーター便のみ、夜はチャーターと乗り合いがあります。

株式会社 アクアネット広島では、「宮島参拝遊覧船」でナイトクルーズをしています。
乗船日当日の17:00まで予約が可能ですので、乗りたくなったら予約してみましょう^^

ハートアドベンチャーセンターでは、シーカヤック体験を行っています。
インストラクターがつきますので、小学3~4年生以上ならOK。

詳しくはそれぞれのリンク先をご覧ください。
今度訪れるときは、私もろかい船あたりを体験してみたいです^^

大鳥居は令和元年6月から修理工事に入ります

大鳥居は厳島神社のシンボルとなっていますが、令和元年6月から70年ぶりとなる長期の保存修理工事に入ります。
明治8年に建った8代目の鳥居ですが、やはり145年も建つと損傷と老朽化が激しくなっているんですね。

また、観光客がお賽銭感覚で鳥居の亀裂部分などに硬貨を差し込んだりする行為も、劣化原因の一つに挙げられています。
大鳥居は釘など金属製のものは使っていません。
水で錆びる原因になるからです。

木造建築物がほとんどを占める神社仏閣では、雨の影響を考えて金属製のものは使わない工夫を施しているところも多いんですよね。
厳島神社は毎日海水に浸るわけですから、そのあたりの影響は大きいはずです。

これは気を付けないといけませんね。

工事は令和3年6月30日(予定)となっていますが、調査次第で変動しますので、具体的な日にちは未定です。

工事期間中は、鳥居の周りに足場が組まれますし、7月20日以降は鳥居全体がシートで覆われます。
景色目当てに観光に行こうと思っておられる方はご注意ください。


今回は久しぶりに宮島を訪れたのですが、やっぱり楽しい場所ですね^^
観光したい場所もたくさんあって、美味しいあなごめしも頂きました。
そしてもみじ饅頭の食べ比べ。

もみじまんじゅうは、お土産に持って帰るのも良いのですが、やっぱり焼き立てが一番だと思いました。
胃袋が持ちませんね^^;

あと、御朱印も頂こうと思ったのですが、朝早かったにも関わらず、授与所から長蛇の列で断念しました><
列は出口近くまで伸びていたので、これに並んだら何時間かかるのだろうか・・・という感じでした。

GW中だったからか、令和になったばかりだったからかわかりませんが、こんなにも御朱印を貰いたい人が多いのかと、改めて驚きました。

弥山も行ったので、別記事で紹介しようと思います。