神社・神道用語集 ま

お寺・仏教用語集 ま

神社・神道用語集 み

お寺・仏教用語集 み

神社・神道用語集 む

お寺・仏教用語集 む

神社・神道用語集 め

お寺・仏教用語集 め

神社・神道用語集 も

お寺・仏教用語集 も

末社(まっしゃ)

大きな神社では、本社に付属した小規模な神社が境内や境外に鎮座している。
そのように本社に付属し、その支配を受ける小神社を総称して末社という。

本社に付属する社の中には、本社の主祭神と縁故関係にある摂社があるが、末社はそれに次ぐ格式になる。
末社は摂社よりも社格が低いが、由緒は本社や摂社より古く、その土地にはじめから祀られていた地主神である場合が多い。

ただし、現在は摂社・末社の区別は必ずしも厳密ではない。

摩訶まか

偉大なこと。
「大いなる」「非常に」「優れている」という意味でも使われる。

末法思想まっぽうしそう

釈迦入滅後の仏教流布の期間を三区分したその最終時期。

三区分は以下の3つに分けられる。

  • 正法しょうほう:釈迦の没後一千年の世。正しい仏教が伝えられて、修行をすればその効果が現れる時期。
  • 像法ぞうほう:正法後の一千年間の世。仏教の教えは残っているが、修行をしてもその効果がなかなか得られない時期。悟りを開く人はほとんどいない。
  • 末法まっぽう:像法後の世。仏教の教えが廃れ、悟りを開くために修行をする人すらいなくなってしまう。天変地異、戦争、虚言などが横行し、それが永久に続く時期。

日本では1052年(平安時代)が末法入りの年にあたる。
ちょうどその頃、天変地異や戦乱が起こるとの予言が的中したような出来事があいついだため、阿弥陀仏を信じて念じれば極楽浄土で悟りを開けるという浄土信仰が広まるようになった。

御影(みえい)

「ごえい」とも読む。
聖人・貴人などの肖像を、尊敬をこめていう言葉。

宗祖などの御影を安置する堂を「御影堂」と呼ぶ。

御巫(みかんなぎ)

律令時代の神祇官に属し、神事そのものに奉仕した女官。
宮中には三十六座の神々がお祀りされていたが、そのうち二十三座の神に仕えた。
定員は5名、天皇の巫女として祭祀のための重要な役割を担った。

御厨(みくりや)

神宮や賀茂社が領有する荘園のうち、魚介類を神饌(しんせん)(神社や神棚に供える供物)として貢納するところ。
川や海に面したところが多い。

神輿(みこし)

神は日頃は神社に鎮座しているが、祭礼になると輿に乗って御旅所(おたびしょ)に渡御する。
その際に、神が乗る輿を神輿という。

元来は天皇が使用する乗り物だった。

御正体(みしょうたい)

本地垂迹説に基づいて、鏡や、円形・扇形の板に本地仏をつけたもの。
鏡に刻んだものは鏡像(きょうぞう)、板に貼り付けたものは懸仏(かけぼとけ)という。

道饗祭(みちあえのまつり)

鬼や疫神などが入ってくることを防ぐために、都の四方の大路の最端の路上で行われた祭。
神祇令で定められている祭の一つで、6月と12月に行われる。

道饗祭の後、火災防止のための鎮火祭が、宮城の四方の隅で行われる。

御杖代(みつえしろ)

神や天皇の杖代わりとなって奉仕する者。
特に伊勢神宮の斎宮、賀茂神社の斎院をいう。

密教みっきょう

大乗仏教の一つだが、大衆にはなかなか理解できない密かな教えを説く仏教。
秘密の教義と儀礼がある。
理解するには特別な修行が必要で、師匠が弟子に口伝で教えを説いていく。

それに対して、言葉や文字で教えを明らかにしながら説くものを顕教けんぎょうという。

宮座(みやざ)

地域の鎮守もしくは氏神である神社の祭祀に携わるために村落内で組織された集団。

祭祀の準備の責任者となる頭屋(とうや)(当屋・頭人)を、年齢や家順・座入順・籤引などで決定していた。

明恵(みょうえ)

鎌倉前期の華厳宗の僧。
京都の栂尾の高山寺をひらき、華厳宗中興の祖と呼ばれた。

妙見信仰(みょうけんしんこう)

北斗七星を神とする星辰信仰。
妙見菩薩をその本尊とする。

三輪流神道(みわりゅうしんとう)

両部神道の影響を受けて出てきた仏家神道一派。
鎌倉末期から室町にかけて、大神神社の神宮寺であった平等寺と大御輪寺を中心に成立したとされている。

三輪明神が天照大神と同体であることが強調されている。

明浄正直(めいじょうせいちょく)

あかき・きよき・ただしき・なおきの心で奉仕すべき、という神社神道における人のあり方・倫理観を表したもの。

無著(むじゃく)

4~5世紀ごろのインドの僧。
ガンダーラでバラモンの子として生まれ、大乗仏教の大学者となる。
兄として弟の世親を大乗仏教へ導いた。

無常むじょう

この世のものや現象はすべて、永遠不変のものはないということ。

無明むみょう

苦が生じるそもそもの原因、迷いのこと。

「無明」はものごとの真相がわかっていない根本的な無知から生まれる。
「無明」によって「執着」が生まれ、それを手放したくないという「苦悩(愛)」が生まれる。

仏教では、「愛」は「苦」を意味する。

なぜ苦しいのか、なぜ執着するのかを考え、本質を理解していなかったことにたどり着くことで苦を滅することができる。

滅諦めったい

苦を滅した結果のこと。
苦が解体され消滅した安寧な状態で、仏教が理想とする身心の状態のこと。

苦しみのメカニズムを示す四聖諦(ししょうたい)の一つ。

木心乾漆(もくしんかんしつ)

仏像を造る際、木の原型に麻布を漆で貼り重ねて成形する技法。

裳階(もこし)

主屋の軒下に、ひさしのように差し出してつくり、とりつけた部分。

本居宣長(もとおりのりなが)

江戸時代中期の国学者。
賀茂真淵に、当時既に解読不能に陥っていた「古事記」の研究を勧められ、30数年かけてその解読に成功、大和言葉の厳密な訓読と注釈をつけた「古事記伝」を著した。

「古事記伝」は、古事記研究の出発点と位置づけられ、「古事記」は重要な神道古典として仰がれるようになった。

宣長は神道を、仏教、儒教はもちろん、老荘の教えとも異なると主張し、大和心に立ち返るべきと訴えた。

物忌(ものいみ)

お祭りに先立って、祭祀に奉仕するものが心身を清浄に保ち、禁忌を侵さないようにすること。
潔斎(けっさい)ともいう。

祭祀の基本を定めた神祇令によると、物忌の期間は祭りの規模によって

  • 大祀(たいし)(1ヶ月)
  • 中祀(ちゅうし)(3日)
  • 小祀(しょうし)(1日)

に分けられる。
さらに

  • 散斎(あらいみ):弔問や肉食、流血などに触れることを避けて禁欲する。
  • 致斎(まいみ):もっぱら日常を離れてただ祭祀のことのみに専念する。

というものがある。
天皇即位にともなう大嘗祭では、物忌期間を散斎一ヶ月、致斎は三日となり、致斎の三日は散斎の一ヶ月間のうちに含まれる。

文殊菩薩もんじゅぼさつ

普賢菩薩と共に、釈迦如来の脇侍を勤める菩薩。
「三人寄れば文殊の知恵」といわれるように、智恵を司る仏とされる。

大乗仏教経典の一つ維摩経ゆいまきょうによると、釈迦の在家弟子で、問答にかなうものはいないとされた維摩居士ゆいまこじに、釈迦の弟子の中で唯一対等に問答を交えたとされている。

仏像としては、獅子の背の蓮華座に結跏趺坐けっかふざ(あぐらで両足の裏を天に向けた座り方)という座り方をし、右手に智慧を象徴する利剣(宝剣)、左手に経典を乗せた青蓮華を持つ。


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