神社・神道用語集 ら

お寺・仏教用語集 ら

神社・神道用語集 り

お寺・仏教用語集 り

神社・神道用語集 る

お寺・仏教用語集 る

神社・神道用語集 れ

お寺・仏教用語集 れ

神社・神道用語集 ろ

お寺・仏教用語集 ろ

来迎(らいごう)

臨終を迎えた行者を、阿弥陀如来が迎えに来ること。
阿弥陀如来が迎えにきた後は、極楽に往生することができる。

「観無量寿経」に説く「九品往生信仰」によると、極楽往生の仕方は信仰の篤さによって9通りの段階に分かれ、信仰が篤いほど早く迎えに来てくれる。

来迎図(らいごうず)

来迎の様子を描いた仏画。
平等院鳳凰堂の扉絵や、知恩院の早来迎図が有名。

羅漢らかん

正式には「阿羅漢あらかん」だが、その略称で「羅漢」ともいわれる。

悟りをひらいた高僧で、人々から尊敬・布施をうける資格のある人の意。
元々とは釈迦の尊称の一つ。

理気二元論(りきにげんろん)

宇宙には「理」と「気」があり、宇宙にあるものは理(法則)に従い、そこから生じる陰陽の気の運行が物を生じさせる、という考え方。

儒家神道家の林羅山が唱えた理当心地神道に用いられた。

離檀運動(りだんうんどう)

江戸幕府が行った寺請制度によって、神職も例外なく仏式の葬儀が義務付けられたことから起こった檀家制度から離れる運動。
神葬祭運動ともいわれる。

これにより幕府は、吉田家の神道裁許状を受けた者で、檀那寺の許可を得た者に限って神式の葬儀を認めるようになる。
ただし、檀那寺からの独立は容易ではなく、寺社奉行の裁断によることが多かった。

六国史(りっこくし)

朝廷による国史編纂書。

  1. 日本書紀・・・720年に成立。神代~第41代 持統天皇(697年)に至るまでの歴史。
  2. 続日本紀・・・797年に成立。第42代 文武天皇(697年)から第50代 桓武天皇10年(791年)に至る95年間の歴史。
  3. 日本後紀・・・840年に成立。第50代 桓武天皇11年(792年)から第53代 淳和天皇(833年)に至る42年間の歴史。
  4. 続日本後紀・・・869年に成立。第54代 仁明天皇ご一代(833年~850年)の18年間の歴史。
  5. 日本文徳天皇実録・・・879年に成立。第55代 文徳天皇ご一代(850年~858年)の8年間の歴史。
  6. 日本三代実録・・・901年に成立。第56代 清和天皇(858年)から第58代 光孝天皇(887年)までの30年間の歴史。

立儲令(りっちょれい)

皇子等を跡継ぎとして太子に立てる儀式、立太子りったいし礼に関する基本事項を定めた令。

理当心地神道(りとうしんちしんとう)

江戸時代初期の儒家神道家、林羅山が唱えた神道説。

理気二元論に基づいて、神は理(法則)であり神代から天皇が代々受け継いできた王道であるとした。
そしてこれ以外の神事祭礼や祝詞奏上などの神道は役人のための神道(卜祝随役ぼくしゅくずいやく神道)であるとして他の神道理論を退けた。

令義解(りょうのぎげ)

第53代 淳和天皇の勅で撰集された養老令の公的注釈書。
法的な効力を持つ。
律令の解釈を統一する必要性が出てきたことから撰集された。

令集解(りょうのしゅうげ)

惟宗直本という学者による養老令の注釈を集大成させた私的注釈書。
法的な効力は持たない。

両部神道(りょうぶしんとう)

真言宗系の立場から解釈された仏家神道理論。
平安末期の「天照大神儀軌(ぎき)」、鎌倉初期の「中臣祓訓解(なかとみのはらえくんげ)」に始まり、鎌倉中後期の「大和葛城宝山記」、「麗気記」などを経て成立した。

「両部」とは、密教の「金剛界」と「胎蔵界」のことを指し、これが伊勢神宮の内宮(胎蔵界大日)と外宮(金剛界大日)にあてはめたため、そのように呼ばれた。
金剛界と胎蔵界の両部の曼陀羅に描かれた仏菩薩を本地とし、日本の神々をその垂迹として解釈した。

主なものに、大神神社の神宮寺を中心に展開した三輪流神道や、空海が嵯峨天皇から授けられたとの由来が説かれる御流神道がある。

また、天台宗系の山王神道と区分することもあるが、「仏教の影響を受けた神道」という意味で、仏家神道そのものを「両部神道」ということもある。

両部の社(りょうぶのやしろ)

神社内に本地仏があり、別当、社僧のいる神社。
これに対し、本地仏、別当、社僧のいない神社を「唯一の社」という。

このような名称が法令などで正式に使われていたわけではないが、江戸幕府はこの2種類に区分していた。

臨時祭(りんじさい)

延喜式に規定された祭で、遷宮、天皇の即位や行幸、国家的危機の時などに行われる。

また、天皇の御願で朝廷における年中行事として定着した有力神社の祭祀も臨時祭となる。

例祭(れいさい)

各神社において、年に一度の最も重要な大きな祭りのこと。
大祭、例大祭ともいう。

例幣使(れいへいし)

神宮の神嘗祭に際して、朝廷から幣帛を奉るため遣わされる奉幣使のこと。
応仁年間(1467年~1469年)は中絶したが、1647年(正保4年)に復興し、明治維新まで続いた。

また、江戸時代に日光東照宮の例大祭に遣わされた奉幣使を「日光例幣使」という。

六色の禁忌(ろくじきのきんき)

祭祀の奉仕者が物忌(潔斎)の期間中に禁止されている6つの行為。

  • 喪を弔うこと
  • 病気を見舞うこと
  • 宍(獣肉)を食べること
  • 刑殺の判決や罪人の決罰をすること
  • 音楽をすること
  • 穢悪にあずかること

六道ろくどう

この世に生きるものが、生と死を何 度も繰り返しながらさまよい続ける、6種類の世界。
そのようにさまようことを六道輪廻という。

  • 天道:人間より優れた存在である天人が住む世界。苦しみは少なく、楽が多いが煩悩からは解き放たれていない。
  • 人間道:人間が住む世界。四苦八苦に悩まされる苦しみの大きい世界だが、楽しみもあり、唯一仏道に出会えて解脱することができる。
  • 修羅道:終始戦い、苦しみや怒りが絶えない世界。その苦しみは自らに帰結するところが大きい。
  • 畜生道:ほとんど本能ばかりで生きる弱肉強食の世界。自己中心的で欲望のまま互いに殺傷しあう。悪い行いをした者の中でも罪が軽いものが落ちる。
  • 餓鬼道:常に激しい飢餓感、空腹感に襲われる世界。食べ物を口に入れようとすると火となってしまう。
  • 地獄道:罪を償わせるための世界。まざまな苦しみを受ける最も苦しみが多い。

がある。
それぞれの世界で苦しむ衆生を救う菩薩に、観音さま(六観音)とお地蔵さま(六地蔵)がいる。

六波羅蜜ろくはらみつ

生きたまま仏の境涯に到るための六つの修行。
悟りの境地に到ることを波羅蜜、又は波羅蜜多はらみったというが、般若経では、その為に必要な六つの修行を六波羅蜜としている。

また、苦を乗り越える実践法「八正道」にも4つが対応している。

  • 布施ふせ:見返りを求めずに施しをさせていただくこと。物質だけでなく、不安を取り除いてあげたりなどの精神面での施しや、仏法について教えることも布施という。
  • 持戒じかい五戒などの戒律を守り、常に自らを戒めること。(八正道の「正語」、「正業」、「正命」に対応)
  • 忍辱にんにく:いかなる屈辱や迫害を受けても、怒りを捨て耐え忍ぶこと。寛容になることで仏様の慈悲に通じることとなる。
  • 精進しょうじん:目標に向かって誠心誠意を尽くし、ひたすら努力すること。(八正道の「正精進」に対応)
  • 禅定ぜんじょう:客観的な立場で自分を見ること。そうすることで心が安定し、物事の本当の姿が見えてくる。(八正道の「正念」、「正定」に対応)
  • 智慧ちえ:貪りや怒り愚痴の心を捨てて、迷いを断ち、真理を見極めること。(八正道の「正見」、「正思」に対応)

「布施」と「忍辱」は八正道に対応していないが、この二つは大乗仏教の他者救済の性格を強く表すものと言われている。

六観音ろっかんのん

さまざまな形の観音菩薩の中でも代表的な6種類の姿。
場合によっては7種類とされ「七観音」とも呼ばれている。

  • 聖観音しょうかんのん:古くから信仰された観音菩薩の原型
  • 千手観音せんじゅかんのん:千の手と眼であらゆる悩みを解決してくれる
  • 十一面観音じゅういちめんかんのん:すべての方角を観て救済を施す
  • 馬頭観音ばとうかんのん:菩薩には珍しい憤怒型で煩悩を抑える
  • 如意輪観音にょいりんかんのん:宝の珠を手に福と智慧を授ける
  • 准胝観音じゅんていかんのん:仏母ともいわれる菩薩
  • 不空羂索観音ふくうけんじゃくかんのん:手に持つ百発百中の羂索で衆生を救い出す

かつては「六観音」だったが、天台系の密教では准胝観音の代わりに不空羂索観音を立てていることから、これらを合わせて「七観音」となった。

論宗(ろんしゅう)

特定の論書(経典の注釈書)を拠りどころとする宗派のこと。
特定の経典を拠りところとする宗派は「経宗」と呼ばれる。


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