こんぴらさんでお馴染み、金刀比羅宮を参詣しました(表参道~御本宮編)

香川に行ったら絶対に行っておきたいところ、といえば金刀比羅宮(ことひらぐう)ですね。

古くからこんぴらさんと親しまれている神社で、仲多度郡琴平町にある象頭山中腹に鎮座しています。
江戸時代にはお伊勢参りと並んで、「一生に一度はこんぴら参り」といわれた憧れの神社でした。

古来から海の神様として信仰されてきたこんぴらさんですが、年月を経て農業、殖産、医薬、技芸など、色々な面で御神威を発揮するようになります。

つまり何でも聞いてくれる神様ということですね^^

そして、こんぴらさんと言えば、参道の長い石段が有名です。

麓から御本宮までの段数は785段!
ちょっとずつちょっとずつ登って、片道30分ほどかかります。

さらに山を登ると「奥社」があって、奥社まで登るなら、麓から1368段!
片道1時間ほどかかります。

奥社まで参詣するかどうかは人それぞれですが、御本宮までの参詣だけでも往復1時間は必要です。

なので、お土産を見たり、食事をしたり、こんぴらさんをゆっくり堪能するなら、余裕を持って時間をプラスする必要がありますね。

境内地図はこちら⇒境内地図 PDF

金毘羅信仰の歴史的な背景などは別記事で紹介しようと思いますので、この記事ではメインルートの表参道から御本宮までの道を紹介します。

御本宮から奥社までのレポートはこちらをご覧ください。
こんぴらさんでお馴染み、金刀比羅宮を参詣しました(奥社編)

まずは駐車場選びから

こんぴらさんに電車で来る方はスルーで構わないのですが、車で来る方にとって大事なのは駐車場選び。
無料の駐車場はありませんので、有料の駐車場に停める必要があります。
ただ、民間の駐車場はたくさんありますので、年末年始でもない限りは駐車場不足の心配はないでしょう。

でも、駐車場によって値段設定がいろいろですし、後で説明しますが、条件によって無料にしてくれる場合があります。

参拝者側の私たちも、遠くても値段が安い方が良いのか、参道に少しでも近い方が良いのか、色々と事情がありますので、事前にこのあたりの駐車場事情を知っておいた方がよいかもしれません。

まず、こんぴらさん周辺の道路事情ですが、表参道入口に近い県道207号線沿いは、北行一方通行となっています。

なので、県道206号線あたりから207号線に入ります。

この通り沿いにあるのが、金刀比羅宮の公式サイトで唯一、駐車場の案内として掲載されているタイムズ琴平こんぴら前があります。
2015年9月現在の料金は

  • 月~金:当日1日最大料金300円 500円
  • 土日祝:当日1日最大料金500円 800円
2017年6月22日 追記:「タイムズ琴平こんぴら前」は値段が上がって、土日の料金は相場よりも高くなっていました。

となっています。
台数は121台、なかなかの収容台数です。
値段はわかりませんが、バスも止められます。

でも、この一方通行の道に入ると、とにかく駐車場の呼び込みがスゴイんです^^;
他県のナンバーを見るやいなや、ジェスチャーで案内します。

これらの駐車場は、参道沿いにあるお土産屋さんが運営する駐車場です。
どのお土産屋さんも500円の看板を掲げていて、どのお店も大抵1,500円以上のおみやげ品を買うと無料を謳っています。

私は見かけませんでしたが、ネット上の情報では「駐車場無料」と謳っておきながら、お土産を買わないと無料ではなかったことが後でわかった、というケースがあったようです。

私は今回、おみやげを買う予定だったので、参道すぐの「つるや」さんに駐車しました。

こんぴらさん つるや

車を停めてカギを預けて、こういうカードを受け取りました。

こんぴらさん つるや

お土産を買う時にこれをレジで見せればOKです。
ただ、適当には買いましたが、私にはめぼしいお土産がありませんでした^^;
もうちょっと頑張って欲しいな~と思いつつ、適当にお土産やら、金額で足りなかった分を「骨付鳥チップス」などで埋め合わせて購入。

何も要らない人は、普通に駐車場代払った方が良いですね(≧▽≦)

置いているお土産はお店によって違いますので、良いお土産屋さんがあれば知りたいですね^^

他の口コミを見ていると、なかなか良さそうだったのは、参道の石畳に入ってすぐの「石段口駐車場」です。

20分100円で、100台ほど停められるスペース。
そして、参道のすぐ向かい側に並ぶ「手打ちうどんてんてこ舞」や「中野うどん学校」、「四国の旬」、「ナカノヤ」、「じゃこ天や」などの提携店で、合計2,000円以上の買い物や食事をすれば無料になります。

うどんを食べて、名物のしょうゆソフトなどを食べて(結構美味しいです^^)、うどんのお土産などもあるのでそういうのを買えばスグですね^^

私も次行く時はこちらでお世話になろうと思います。
中野うどん学校の裏側にも駐車場があるようです。

石段口駐車場の詳しい情報は、中野うどん学校の公式サイトに書かれています⇒中野うどん学校

ただ、こういう情報は状況次第で変わってくると思います。
カギを預けて駐車する昔ながらの駐車場がほとんどですし、お店のさじ加減で次の日からでも値段を変えられそうですからね。

もし情報が変わっていたり、ここの駐車場が良かった、ここのお土産屋は良かった、というのがあれば教えてください m(_ _)m

御本宮まで785段の第一歩、石段1段目から神域の総門「大門」(365段目)まで

車を停めて、向かうは参道の奥に見える琴平山。

こんぴらさん 門前街

参道にはお土産屋さんがたくさん並ぶ門前街になっています。

杖や帽子を無料で貸してくれるお土産屋さんも所々にあります。

杖 帽子

杖を借りなければならないほどの登山なのか?というと、御本宮まで多少のきつさはありますが、体力に自信のない方以外は特に必要ないと思います。
奥社まで行くのなら、ちょっと欲しいですね。

帽子が必要なのは所々。
特に最初の方で必要かもしれませんが、上に登るほど木が影を作ってくれるのであまり必要ありませんでした。

借りた杖や帽子は、山を降りたらお土産さんに返さなければいけませんので、借りようと思っている方は、貸してくれたお土産屋さんを覚えておきましょう^^

お土産屋さんをキョロキョロ見ながら歩いていると、石段が見えてきました。

こんぴらさん 1段目

こんぴらさんと言えば、参道の長い石段が有名ですよね。
この石段が、記念すべき1段目です^^

足腰が弱い方、お年寄りの方には、この一段目の横にいる、かご屋さんを利用するという手もあります。

こんぴらさん 駕籠屋

このかご屋さんは、365段目にある大門の前まで運んでくれます。
値段はこちら。

  • 往復:6,800円
  • 上り:5,300円
  • 下り:3,200円

こんな感じでゆっくりゆっくり登って行きます。

こんぴらさん かごや

かごだけで20kgはあるそうですから、人が乗ると大変そうですね。

石段は、一気に登るような石段ではなく、少しずつ登ってはまっすぐの道が続きます。

こんぴらさん 参道

こんぴらさん 参道

どこまでもお土産屋さんがあるので、参道も飽きませんね^^
「こんぴらうちわ」や「讃岐一刀彫り」などが名物のようで、どこのお店にも置いている感じでした。

そして石段113段目
ここでやっと、一之坂鳥居が現れます。

こんぴらさん 一之坂鳥居

鳥居の横には重要有形民俗文化財「備前焼狛犬」があります。

備前焼狛犬

備前焼で作られた狛犬の中でも1、2を争う大きさの良作なのだとか。

そして、鳥居の柱には、一段目の参道から並んでいる

「さあこれからだ。こんぴらさん。」

と書かれたのぼり旗がまだ立てられています。
ここまでは比較的ゆるやかな道でしたので、まだまだほんの小手調べということですね^^

鳥居の名前が「一之坂鳥居」なのですが、ここから先は「一ノ坂」といって、大門まで連続した石段が続きます。

こんぴらさん 参道

大門が見えてきた頃、右手側に歴史ポイントがあります。
琴陵宥常(ことおかひろつね)という人の像です。

琴陵宥常

実際には、こんなに離れているところにあるので、存在を知らずにスルーしている人がほとんどという、目立たない像です^^;

琴陵宥常

何をした人か?

この人は、明治時代にこの神社を「金刀比羅宮」と名を改めた人物なんです。

「金刀比羅宮」という名前は、もっと昔から使われていそうですが、実は明治時代からなんですね^^

もともとは「琴平神社」という名前だったのですが、平安時代になって、日本古来の神と外来宗教である仏教が混淆し一つの信仰体系となった神仏混淆の時代がきて、象頭山 松尾寺別当の金光院が管理するようになります。
その時代は、神社ではなく、寺院だったんですね。

そして江戸時代には、金毘羅大権現(こんぴらだいごんげん)と称するようになりました。

権現(ごんげん)」というのは、「仏が化身して日本の神として現れること」という意味。
つまり、仏と神は同体であり、神は仏が仮の姿となって現れたもの、ということになります。

なので、江戸時代の人は、金光院に祀られている金毘羅大権現という神様をお参りしに来ていたわけですね。

しかし、明治時代になると、政府が神仏分離令を発します。
金光院も、元の姿である神社に戻さなければなりません。

この時、銅像の人物、琴陵宥常は金光院の住職だったのですが、後に宮司となり、神社としてやっていくための改革を行いました。

その改革とは、まず「金毘羅大権現」を「金刀比羅宮」と改めます。
御本宮を再営し、人を呼び込むために、琴平山博覧会なども開催しました。
さらには、海の神様として信仰されている金刀比羅宮の宮司として、海難事故やその被害にあった人々を救済する、日本水難救済会を設立しました。

このような活動をして、現在の金刀比羅宮の礎を築いたわけです。

この人の活躍がなかったら、今のこんぴらさんの姿はなかったかもしれませんね^^

そして365段目、やっとたどりついた大門です。

こんぴらさん 大門

二層入母屋造で瓦葺、立派な門ですね。
いかにも、神仏習合時代の名残という感じです。

こんぴらさん 大門 扁額

楼上の扁額には「琴平山」と書かれています。
有栖川宮熾仁親王殿下の御筆なのだとか。

この門は、この地を治めていた松平頼重から寄進されたものです。
松平頼重公は、実は水戸黄門でお馴染み、水戸光国公の兄なんです^^

門の下から見上げると、彫刻も立派。

こんぴらさん 大門

門番さんもついています。

こんぴらさん 大門 こんぴらさん 大門

門の横にはこのような看板が。

こんぴらさん 御朱印帳

「笑顔元気くん朱印帳」という、なんともかわいいオリジナル御朱印帳^^
子供が描いたような元気くんは、宮司さんが描いたものなのだとか(≧▽≦)ヘタかわいいですね♪
これはなんだか欲しくなっちゃいます^^

大門から振り返ってみると、かなりの良い景色の場所まで来ていました。

こんぴらさん 大門 景色

讃岐平野を見下ろす景色。

でも、この高さまできても、まだ大門の前です。
ここが神域の入り口なんですよね^^;

立派な門なので、このすぐ後ろに御本宮があってもよさそうなのですが、まだ半分にも達していません。
これからです^^;

大門から、丸山応挙の障壁画を残す「書院」(477段目)まで

五人百姓

大門をくぐると神域の中。
ここからは商売をする場ではないので、お土産屋さんの姿はなくなります。

目の前には白い傘が5つ。
よくよく見ると、飴を売っているではありませんか!

実はこの人たちは、「五人百姓」と呼ばれる、5つの家族が経営する飴屋さん。
売っている飴は「加美代飴(かみよあめ)」というべっこう飴です。

五人百姓は、300年以上前からこの大門付近で商売をしている、伝統のある飴屋さんなんですね。

なぜ五人百姓だけが商売を許されているのか?

それは、それぞれの家族が、昔からこんぴらさんのさまざまな神事を手伝ってきた家柄で、その功労として特別に宮域での商いを許されているのだとか。
「五人百姓」という名前は、神事における役目なのだそうです。

まさにこんぴら名物ですね^^

五人百姓の先には、鳥居があって、そこから先の参道は緑が気持ち良い道になっています。

こんぴらさん 鳥居

こんぴらさん 参道

桜馬場と呼ばれるこの道は、その名の通り春には両サイドに桜が広がる空間です。
緑でもきれいですが、桜の季節も訪れてみたくなるほどすがすがしいです。

階段を登りきって431段目、青銅の鳥居のある広場に到着。

こんぴらさん 桜馬場西詰銅鳥居

この横には「こんぴら(いぬ)」と書かれた像があります。

こんぴら狗

可愛らしい犬なので、写真を撮る人がいっぱいでした^^
なんとか頑張って人がいなくなったところで撮ったのですが、何やら札を持っています。

こんぴら狗

「金毘羅参り 合格祈願 東京照村」

と書かれています。
これは、代わりに参拝する「代参」という独特の参拝方法なんです。

江戸時代は、庶民は神社仏閣への参拝という目的であれば、旅をすることが許されるようになりました。
それまではそんな自由はなかったんですね^^

なので比較的旅がしやすくなりましたが、やっぱり遠出するには資金も時間も要りますし、大変です。
そこで旅に慣れた人に頼んだり、村人全員で資金を積み立てて代表者に参拝させたりしていました。

それが「代参」です。

こんぴらさんの場合、飼い主が首に巻いた袋に初穂料と道中の食費を入れ、代わりに参拝してもらうように犬に旅をさせるケースもあったのだとか。
そのようにして代参した犬が「こんぴら狗」とよばれます。

その様子が書かれた絵本もamazonなどで販売されています^^

「ゴン」という名前で描かれていますが、高野山の麓にある慈尊院にいた案内犬「ゴン」とは違って、こちらのゴンは実在したわけではありません。
あくまでこんぴら狗のモデルです。

この絵本では、江戸に住んでいる村人が飼い犬にこんぴらさんへの代参を頼み、道中で色々な旅人と出会いながらお参りしにいきます。
こういう風に旅人から旅人に、世話をしてもらいながらこんぴらさんまで連れて行ってもらったようですね。

本当にそのような参拝が無事できたのかどうかはさておいて、そう語り継がれています。
それだけなんとしても一生に一度のこんぴら参りをしたかった人が多かったのかもしれませんね。

こんぴら狗のお守りもあるようです。

こんぴら狗 お守り

こんぴらさんといえば、「幸福の黄色いお守り」ですが、その幸福お守りとセットで売られているみたいですね^^

こんぴら狗の前には広場になっています。

桜馬場西詰

この奥には神馬が飼育されている「御厩(おうまや)」があります。

こんぴらさん 御厩

白馬と黒馬が飼育されていました。

こんぴらさん 神馬 こんぴらさん 黒馬

白黒揃えていますが、雨乞いや雨止めに使うのではありません。

白い方の馬は神馬。
神様がお乗りになるための馬です。

黒い方はG1優勝馬を父に持つサラブレット馬なのだとか。

そしてアフリカゾウの像。

こんぴらさん アフリカ象

このゾウは「代参」といって・・・
ではありませんね^^

説明はされていませんでしたが、おそらく金刀比羅宮のある象頭山にちなんで奉納されたのだと思われます。

造船会社から奉納された巨大なプロペラ。

こんぴらさん プロペラ

さすが海の神様ですね。

青銅の鳥居から階段を上ります。
477段目まで上がったところに、立派な門があります。

こんぴらさん 社務所門

ここは社務所門。
入るとすぐ、書院があります。
毎年5月5日と7月7日に書院前庭で行われている蹴鞠のイベントが有名ですね。

こんぴらさん 書院

この書院は、表書院と奥書院の二棟からなり、重要文化財に指定されています。

表書院は檜皮葺、書院造の建物で万治二年(1659年)に建立。
別当金光院が金毘羅大権現に奉仕していた時代、訪れた人々との応接の場「客殿」として使われていました。

内部は七室に分かれていて、そのうち五室に丸山応挙の障壁画があります。
一般800円で拝観することができます。

奥書院は、数寄屋風を取り入れた入母屋造の建物で、金光院の書院であったとされています。

こちらには伊藤若冲の障壁画「花丸図」や、岸岱(がんたい)の「群蝶の図」がありますが、残念ながら作品保護のため、通常非公開です。
でも、たまに公開されるときがあるようなので、公開されているときは拝観した方が良いかもしれませんね^^

書院の横には御守所がありました。

書院 御守所

なかなか趣きのある御守所です。

書院 御守所

色々とお守りを売っているのですが、「幸福の黄色いお守り」は置いていないとの説明書きが。

それだけ「幸福の黄色いお守り」を求めている人が多いのでしょうね。
でも、欲しいなら御本宮まで頑張って行かなければいけません。

書院から、御本宮と間違えてしまいそうな華美な末社「旭社」(石段628段目)まで

書院を過ぎて、500段目のところには、東京で有名な「資生堂パーラー」のレストランとカフェ「神椿」があります。

神椿 資生堂パーラー

こんなところで資生堂パーラーのカフェが楽しめるなんて、不思議な感じですね^^
メニューなど詳しくは神椿の公式サイトをご覧ください。

そこからさらに階段は続きます。

金刀比羅宮 参道

ひと段落するまで登って595段目、何やら大きな社殿が階上に見えてきました!

金刀比羅宮 旭社

このフロアには、祓戸社があります。

金刀比羅宮 祓戸社

祓戸社というのは、大きな神社なら入り口付近にあることがありますね。
ここには、積み穢れを祓ってくれる神様がいらっしゃいます。

こんぴらさんの祓戸社には、瀨織津姫神・速秋津姫神・気吹戸主神・速佐須良姫神が祀られています。

神道の考え方では、神様に合う前には身を清めて、清浄な状態で参拝する方が良いとされています。
ぜひ、御本殿を参拝する前に参拝しておきましょう。

そしてついに現れました、大きな社殿。

金刀比羅宮 旭社

三層入母屋造、銅瓦葺、総ケヤキ材、細かい部分まで彫刻が施された壮重な建物です。

金刀比羅宮 旭社

金刀比羅宮 旭社

「やっと御本宮に着いた~!」と思いがちですが、これは御本宮ではありません。
旭社(あさひのやしろ)という社です。

金刀比羅宮 旭社

御本宮と間違えそうな立派さがありますが、実際に、江戸時代に本堂と間違えて参拝してそのまま帰ってしまった、という人の話が伝わっているそうです^^;

その人というのは、清水次郎長の子分「森ノ石松」です。
清水次郎長親分の代参として、こんぴらさんに刀を奉納しに来たんですね。

しかし、旭社を本堂と間違えてここで参拝、刀を奉納して帰ってしまったので、帰り道に強盗に襲われ、参拝の御利益なく殺されてしまったのだとか。

旭社まで来るとはるばる登ってきた感がありますし、面倒くさがりの方はここで帰ってしまうかもしれませんね^^;
でもそれでは森ノ石松になってしまいますので、きちんと御本宮を参拝しましょう^^

石松が奉納したとされる刀「肥前国忠吉」は、宝物館で見られるそうです。
体力が残っている方は、帰りに行かれるとよいですね^^

旭社は、神仏習合時代は薬師如来を祀っていたそうですが、明治の神仏分離以来は神社になったので、今は神様が祀られています。
祀られている神様は、

  • 天御中主神
  • 高皇産霊神
  • 神皇産霊神
  • 伊邪那岐神
  • 伊邪那美神
  • 天照大御神
  • 天津神
  • 国津神
  • 八百万神

造化三神や日本を産んだ男女の神「イザナギ」と「イザナミ」、そして日本の総氏神「天照大御神」。
神様み~んなまとめて祀りました、という感じの社ですね^^

神仏習合時代、こんぴらさんは松尾寺金光院が管理していましたが、ここは金光院の金堂、つまり信仰の中心地だったそうです。
だからこんなに華美な装飾が施されているのでしょうね。

建立されたのは天保八年(1837年)なのですが、完成するのに40年もかかったのだとか。
天保美術の精華が集められている、というのが理由に挙げられそうですが、それだけでなく、材木も選りすぐりのもの、資金も寄付を募ってのものなのだそうです。
また、疫病の流行や大水害なども遅延の要因になっています。

それだけ時間がかかったのもわかりますね。

全国から宮大工を集めて、世代を交代しながら建てたこともあって、宮大工たちは琴平町に永住、その子孫と言われているのが参道にたくさんある「讃岐一刀彫」のお土産屋さんなのだそうです。

楼上には「降神観」という扁額が掲げられています。

降神観

言葉の選択がカッコイイですね^^

この扁額は、当時清国で一番の書家と名高い王文治の筆なのだとか。
十返舎一九の「金毘羅道中膝栗毛」の中にも、この額を見たということが書かれているそうです。

それだけ当時から有名な扁額だったのでしょうね。

そして旭社のすぐ横にある水がめ。

旭社 水がめ

旭社 水がめ

人がちらほらここの前に集まってきて、何かをしています。
覗いてみると、

旭社 1円

一円玉を浮かせていました^^
この水がめで一円玉を浮かせてみて、無事浮けば願い事が叶うという言い伝えがあるそうです^^

このように、見どころいっぱいの旭社ですが、実は、御本宮を参拝し終わってから、帰りに参拝するのが習わしなのだとか。
やっぱり、挨拶は先に親分にするのが筋ですからね^^

ここから先、御本宮までの行きと帰りの道は別々になっていますが、旭社で合流します。
旭社のすぐ右側の石段が御本宮からの下りの道です。

帰りに旭社を参拝するのを忘れないようにしましょう^^

旭社から、金比羅信仰の中心地「御本宮」(785段)まで

旭社から上りの道は、こちらの唐銅の鳥居を行きます。

こんぴらさん 参道

鳥居をくぐって階段を上り、石段642段にあるのが賢木門(さかきもん)です。

こんぴらさん 賢木門

この門には、四国を平定した土佐の戦国大名、長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)に関する金毘羅大権現の霊験譚が伝承が伝わっています。

元々は土佐の豪族だったのですが、そこから土佐を統一し、それからもぐんぐん力をつけて四国を平定してしまいました。

勇ましくて家来からも信頼の厚い元親は、今でもマンガなどでイケメンに描かれたりして、人気の高い武将の一人ですね^^

しかし讃岐地方にとって元親の進軍は、今までにないほど大きな災難だったわけです。

元親の戦法は「焼き討ち」が常套手段で、讃岐全土を巻き込み、良民の生活を奪い、神社仏閣も火の海につつまれました。
当時の金毘羅大権現も例外ではなく、多くを焼かれています。

しかしここで、金毘羅大権現の霊験が発揮するんですね^^

琴平山のお隣に「大麻山」という山があって、元親はそこに陣を取ったことがありました。

その夜、元親は琴平山の草木が全て敵兵に見えてしまい、狂乱してしまったのです。

元親の重臣たちは、

「これは金毘羅大権現の霊境にまで押し入り、付近を犯した神罰である」

と反省し、謝罪するために門を献納することにしたのです。
でも、建築を急いでしまって、柱を一本、逆さまにつけてしまいました。

それで「逆木門」と名付けられたのです。

今の門は明治時代になって改築されたものなので、逆さまにつけられた柱は外されていますが、その柱は宝物館で保存されています。

そして改築を機に、「逆」という字を嫌って「賢木門」と書くようになったのです。

門の扁額は、明治天皇を陸軍軍人として支えた皇族、有栖川宮熾仁親王殿下の御筆です。

賢木門

賢木門をくぐると、闇峠という場所に出ます。

闇峠

山の斜面から高い木々が生い茂って、その名の通り、天気が良くても日陰になるような空間になっています。

そして、ついに御本宮までの最後の階段があらわれます。

こんぴらさん 参道

ここを登り切れば、ついに御本宮の目の前に出ます!
あともう少しですね^^

気になったのは、階段の横にある百度石。

百度石というのは、百度参りをする起点の石のことです。

この石を起点に、本殿まで行ってを参拝してまた石に戻り、そしてまた本殿まで行って参拝、これを百往復する参拝方法です。
それだけ強い想いを込めた願い事は、一度の参拝で済ませず、何度も参拝することで、より聞いてもらえる、と考えられていたんですね。

この百度石は、これだけ山を登った後に、百段ちょっとある階段の下に作られています。
なかなか酷ですね^^;

そしてついに785段目、御本宮に到着!

金刀比羅宮 御本宮

金刀比羅宮 御本宮

山を登る前は「こんなものか?」と思うほど、二段三段とだらだら上っていた感じだったのが、いつの間にか段々ときつくなり、ここに到着する頃にはなんだか達成感があります^^

御本宮ですが、大社関棟造という独自の様式。
横から見ると、複雑な構造をしていますね。

祀られている御祭神は、大物主神(おおものぬしのかみ)

奈良県にある大神神社の神様と同じです。
大物主神は、出雲大社で祀られている大国主神の和魂(にぎみたま)でもあります。

和魂についてはこちら⇒荒魂、和魂、幸魂、奇魂とは?

古事記にも登場する偉大な神様で、水陸の交通安全や産業発展、病気平癒、技芸上達、商売繁盛などあらゆる方面でご神徳を発揮された神様です。

ここでは地域の特性上「海の神様」とされる面が強いですが、基本的には何でも聞いてくれる神様です。
なので、海に関係ない人も、きちんとお参りして御利益を授かっておきましょう^^

そして、相殿にはもう一人の御祭神、崇徳天皇(すとくてんのう)が祀られています。

大物主神はかなり古くから鎮座されているそうですが、崇徳天皇が祀られたのは永万元年(1165年)、崩御された平安時代末期のことです。
なので崇徳天皇は、創建からだいぶ後になって祀られたなんですね。

御本宮の前は高台になっていて、讃岐平野を見渡せる景色は絶景です。

こんぴらさん 景色

遠くにこんもりとしたきれいな山の形をしているのは「飯野山」。
通称「讃岐富士」と呼ばれている山です。
昔話に出てきそうな山ですね^^

天気が良ければ、向こうの方に瀬戸大橋も見えるそうです。

あと「四国の道はすべて金刀比羅宮に通じている」といわれます。
金刀比羅宮のある象頭山を中心に、四国各地に放射状に街道がのびているんですね。

四国各地からこんぴらさんをめざす道を「こんぴら街道」と呼びました。
次の5つがあります。

  • 高松街道:高松城下~滝ノ宮~琴平
  • 丸亀街道:丸亀港~郡家~与北~琴平
  • 多度津街道:多度津港~善通寺~琴平
  • 伊予・土佐街道:川之江~山本~琴平
  • 阿波街道:川奥~吉野~五条~琴平

この中で賑わったのが、丸亀や多度津の街道です。
ちょうどこの景色のどこかに見えるはずなのですが、残念ながらどれかわかりません^^;

でも、そのような街道が延びて、街が賑わっている様子は想像できます。

そしてこちらが授与所。

金刀比羅宮 授与所

ここに来たら、あるものが授与されています。
それが、先ほどから度々紹介しているこちら。

金刀比羅宮 授与品

「笑顔元気くん朱印帳」と「幸福の黄色いお守り」です^^

御朱印帳はプレゼント包装のようにされています。
御朱印付で1500円です。

こんぴらさん オリジナル御朱印帳

御朱印はこちら。

御朱印

そして、黄色い袋に入っている「幸福の黄色いお守り」と「こんぴら狗守り」のセット(1500円)。

幸福の黄色いお守り こんぴら狗守り

お守りはウコンで染めた絹糸を使っているそうで、手触りがすごく気持ちいいです♪
こんぴらさんのマスコット、こんぴら狗もかわいいですね^^

授与所の向かい側には御本宮からのびている長い廊下「南渡殿」があって、「三穂津姫社(みほつひめのやしろ)」へと繋がっています。

祀られている三穂津姫神は、日本神話に出てくる創造神「神皇産霊神(たかみむすびのかみ)」の娘であり、「日本書紀」では、金刀比羅宮の御祭神、大物主神の妻となっています。

そしてそのお隣には絵馬殿があります。

金刀比羅宮 絵馬殿

昔奉納された絵馬だけでなく、最近の絵馬もたくさんあります。

金刀比羅宮 絵馬殿

金刀比羅宮 絵馬殿

金刀比羅宮 絵馬殿

船の絵が多いことから、やはり海の神様としての信仰が強いようですね。

絵馬殿の奥には樽があります。

金刀比羅宮 流し樽

これはただの樽ではありません。
こんぴらさんでしか見られない、独特の代参方法「流し初穂」です。

「代参」はこんぴら狗のところでも話しましたが、こちらは樽の中にお賽銭を詰め「奉納 金刀比羅宮」といった白いのぼりを立て、航行中の船の上から海に投げ込みます。
そしてその流し樽を拾った人が、代わりにこんぴらさんへ奉納しに行く、というもの。

樽を見つけた地元の人は、自分の仕事を休んででも奉納しに行ったのだそうです。

山を上るだけでも大変なのに、他人の樽を持って、わざわざ仕事まで休んで上る、というのは信じられませんね!
「こんぴら狗」もそうですが、全て人の善意で成り立っていますね^^

初穂料を盗む人がいてもおかしくないのですが、このようにして代参をする人が一人二人ではなく、風習にまでなったということは、それだけ金毘羅大権現のご神徳があったからということで、きちんと無事届けられていたのでしょうね。

これで御本宮への参拝は終わりです。

奥の社へ行かれる方は、本殿横の道から向かいます。

奥社編のレポートはこちら⇒こんぴらさんでお馴染み、金刀比羅宮を参詣しました(奥社編)

ここで帰る方は、絵馬殿付近に下り専用の帰り道があります。

こんぴらさん 帰り道

行きに上ってきた道は上り専用なので、そこから帰ることはできません。
帰る時はここから帰ります。

旭社の所で合流しますので、旭社の参拝も忘れずに^^

金刀比羅宮のアクセス情報

正式名称 金刀比羅宮
別称
  • こんぴらさん
  • 金毘羅大権現
TEL 0877-75-2121
住所 香川県仲多度郡琴平町892-1
電車・バス
  • 土讃本線琴平駅下車 徒歩20分
  • 高松琴平電鉄琴電琴平駅下車 徒歩15分
  • 瀬戸中央自動車道坂出インタ-より30分
  • 四国横断自動車道善通寺インタ-より15分
駐車場 近隣の有料駐車場を利用
特別公開・注目の祭・イベント等 10月1日:氏子祭
10月9日:例大祭(宵宮祭)
10月10日:例大祭
10月11日:例大祭(御みこし渡御)
公式サイト http://www.konpira.or.jp/

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2 Responses to “こんぴらさんでお馴染み、金刀比羅宮を参詣しました(表参道~御本宮編)”

  1. たぬき より:

    金比羅さんは漁師等を生業としていた我が家累代の崇敬神社(多分、家の船の船玉さん)の所以を以て
    良く登拝しています。

    駐車場の件ですが、参道から離れた地元民の生活圏にあるコイン駐車場を利用しています。
    最近良く使っている某駐車場で大体、一時間100円位と周辺よりは格安。

    別にうどんも参道周辺はボッタ値段設定(素のカケうどん?で200円以内が地元民相場)なので地元民御用達のお店に行っています

    宝物殿(博物館)には嘗ての金比羅大権現さま、本殿に坐した十一面観音(天照皇大神、天照御魂神)と
    今は旭社の金堂に坐した不動明王並びに毘沙門天さま
    (こちらに現存するのは先代以前の古いモノ。
    明治の法難に際して当時祀られていたの不動明王と毘沙門天(二柱とも神道に言う秘神、瀬織津媛命/天照大神荒魂が仮託された仏))
    らは流転の末に岡山の西大寺に引き受けられて、
    現在は金比羅大権現のお堂に鎮座なさっていらっしゃいます。

    明治以前には上↑の金堂(旭社)で護摩祈祷を厳修して頂きその護摩祈祷札を金比羅大権現の神札として持ち帰って祀るのが通常でした。

    故に、森石松が本殿と間違えた(更に上に本殿があるとは露知らず)のも金堂がご祈祷の中心的な建物だったからでしょう。

    本殿から見えている飯野山(讃岐富士)の方向が正に鬼門の北東、丑寅の方角で
    その先にはいわゆる鬼ヶ島と言われる女木島があります。(出来すぎ?)
    、、、、飯野はイイノ、、、、熊野(イノ)の転化では?

    明治の法難を流石に「なに事も平らかに導き成就成さしめる(コトヒラの言霊)神」(畏くも過年参拝の砌、わたくしに託せん賜りました)のご神得により
    上手く荒浪を乗り越えて現在も変わらない隆盛繁栄を維持していらっしゃいます。
    それがうまくいかなかったのが金比羅参りと両参りで栄えた児島半島の愉伽大権現宮(金比羅宮の真北。行基上人由縁。)。
    境内を二分して神社と寺院とした迄は良かったのですが、
    両所で常にいさかいが絶えず、参拝客も遠退き往時の繁栄の面影は全くありません。

    因みに、南の山並みを越えた金比羅の奥の院と称される徳島県三次市の箸蔵寺金比羅大権現宮(勅願を承った空海の開基)は
    今なお神仏習合、混淆の姿を留めています。
    こちらは箸蔵ロープウェイで楽々と麓からお参りできます。
    歩きでは参道の600段の階段と坂道を往く事になり約一時間を用します。(こちら様も親戚が金比羅講社(旗(お金を積んで貰えような代物ではない。大変なモノ)を頂き年毎に回し祀る))

    • tappychan より:

      たぬきさん、コメントありがとうございます。

      先祖代々の崇敬神社なんですね^^
      両参りで栄えた愉伽大権現宮や、金比羅の奥の院と称される箸蔵寺金比羅大権現宮の存在は知りませんでした。

      駐車場の件も、ちょっと離れたら格安のところもあるんですね。
      今度はそういうところを探してみます^^

      地元の方ならではの情報、ありがとうございます。

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